August - 8月
「夏は暑いし、冬と比べて体も冷えにくいのでは?」と考えている人が多いですが、これは完全な勘違い! 気を抜きがちな夏こそ、冬よりも冷え対策を万全に行わなければいけません。夏バテを防ぐために、エアコンでギンギンに冷えた室内で長時間過ごし、冷たい飲み物や食べ物ばかりを摂ったりしていませんか? じつはそれらの行動こそが、夏バテを招いているのです。
原因は、“臓器の冷え”。健康的な体に欠かせないのが、臓器が正常に機能し、体中に血液を行き届けてくれること。しかし臓器が冷えると働きが鈍くなり、その結果、だるさ、食欲の低下、むくみ、頭痛などといった夏バテの症状が起きてしまうのです。
8月の冷え対策、3つのルール
ルール1:水分補給は、汗をかいたときだけ!
汗もかいていないのに冷たい水やお茶を過剰に摂取すると、体に水分が溜まりすぎて、むくみや冷えの原因に。さらにエアコンが効いた室内では、暖かいものを摂って体温調節をすることがマストです。
おすすめは、冷え対策に効果的な“陽性食品”の部類に当てはまる、紅茶やホットココア。どうしてもスムージーやフラッペなど冷たい飲料を飲みたいときは、外で汗をかいた後ならOK!というルールにすれば、ストレスも軽減できます。
ルール2:体を冷やす夏野菜は、塩や味噌をプラス!
旬の夏野菜をふんだんに使ったメニューが、多く並ぶこの季節。しかしトマトやきゅうり、ナス、ピーマンはすべて、体を冷やす“陰性食品”なのです。
本当は加熱するのがベストですが、生の状態で食べるなら、塩や味噌などの“陽性食品”を加えて。またドレッシングに大葉やミョウガ、生姜などの薬味を加えるのもGOOD!です。
また紫外線対策には、リコピンやビタミンCを多く含んだ食材が効果的。トマトはリコピンの量が豊富なプチトマトが◎。ビタミンCは、にんにく、人参、しょうが、キャベツ、大豆などで摂取できますよ。
ルール3:エアコンをつけたまま寝るなら、お腹をガード
エアコンをつけたまま寝ると冷えるから…と、無理に我慢していませんか?
でもそのせいで快眠できず、寝不足やだるさを感じていたら、本末転倒。エアコンをつけて寝る場合も、腹巻きなどでお腹まわりさえ、しっかりとガードすれば問題ありません!
扇風機を使うときは、風が直に身体に当たらないよう角度を調整して。窓を少し開けることで、風の回りが良くなります。
寝ている間に暑くてはがさないように、ブランケットは薄手のものを。どんなに暑くても、お腹まわりが露出しないよう気をつけてくださいね。
フェスに飲み会など、イベントずくしの8月。楽しい夏を満喫するためにも、体調ケアを忘れずに!
PROFILE:石原新菜
イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、様々な病気の治療にあたっている。クリニックでの診察のほか、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と、幅広く活躍中。著書に『やせる、不調が消える 読む 冷えとり』(主婦の友社)、『1週間で体が変わる「温め美人」生活』(王様文庫)などが。
Illustration:Youmi Chen Photo : Yuki Kato Editor : Ayano Nakanishi
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