
キレる前に6秒待って! 誰でもできる、アンガーマネジメントテクニック
上司から理不尽な怒り方をされたときや、パートナーや友人と口論になったときなど、日常でイライラや怒りを感じる瞬間は誰もがあるはず。
でも、そこでキレてしまうとその後の人間関係や仕事に支障が出るし、無理に怒りを抑え込んでも大きなストレスの原因に。
そこで役に立つのが、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング“アンガーマネジメント”。
第1回目は、思わず怒りが爆発しそうになったときの衝動を抑える4つの基本テクニックをご紹介。怒りやイライラから解放されて、ストレスフリーな毎日を過ごそう!
今回お話を聞いたのは…
小尻 美奈(こじり みな)先生
日本アンガーマネジメント協会本部講師としてアンガーマネジメントの講座や講演、研修を行う。
共著書「子育てのイライラスッキリ!ママのアンガーマネジメント 8 つのマジック」(合同出版)
イラっときても、6秒やり過ごせば冷静に!
「イラっとしたときに絶対にやってはいけないのが、言い返したり、物に当たったりと、反射的な行動をとることです。怒りはとても強い感情なので、怒りにまかせて行動すると、必要以上に相手を攻撃してしまうことがあります。そうすると、相手を傷つけてしまうだけでなく、自分自身も後悔することに。さらに、周りからの信頼も失いかねません。
そういったことを防ぐためにも、反射的に怒りの行動を取りそうになったら、まずは6秒我慢する練習をしてください。なぜなら、怒りのピークは長くても6秒といわれているからです。6秒で怒りが消えるわけではありませんが、6秒経てば怒りはだんだんと小さくなり、気持ちを徐々に落ち着かせることができます。
今回は、その6秒間を上手にやり過ごすためのテクニックである、“衝動のコントロール”をご紹介しましょう」(小尻先生)
1. スケールテクニック -怒りのレベルを数値化する-
「スケールテクニックとは、カチンときた瞬間に、自分の怒りを1~10の数字でレベルづけする方法です。一口に怒りといってもとても幅広い感情なので、それを数値化することで対処もしやすくなるのです。例えば、朝の天気予報で今日の最高気温は28度と発表されたら、半袖の服を着て出かけようと判断しますよね。それと同じように、朝の満員電車で高い数値のイライラを感じやすいのであれば、通勤する時間帯をズラすなどの対策をとることができるようになります。1~10の怒りのレベルづけは、下記を参考にしてください」(小尻先生)
0点…怒りのない穏やかな状態。
1~3点…イライラや不快感を感じる軽度の怒り。
4~6点…カチンとくる中くらいの怒り。
7~9点…爆発寸前の強い怒り。
10点…「絶対に許せない!」人生最大の怒り
2.コーピングマントラ -ポジティブになれる魔法の呪文-
「コーピングは“対処”、マントラは“呪文”を意味します。つまり、自分を落ち着かせるための言葉を繰り返し唱える方法です。“ドンマイ”、“大丈夫”、“なんとかなる”など、言葉はなんでもいいので、気持ちがポジティブになれる魔法の呪文をいくつか用意しておきましょう」(小尻先生)
3.カウントバック -数を数えて怒り以外に意識を向ける-
「100、97、94、91……と、100から3を引いた数を頭の中で計算し、意識を怒りからそらす方法です。カウントの仕方は100から7を引くでもいいですし、ワンハンドレッド、ナインティセブン……のように英語でも構いません。少し難しいことを考えて、頭の中が怒りでいっぱいにならないようにしてください」(小尻先生)
4.タイムアウト -その場から離れてクールダウンする-
「余計な一言を言いそうになるなど、強い怒りを相手にぶつけそうになったときは、一旦その場から離れて気持ちを仕切り直す“タイムアウト”というテクニックが効果的です。例えば、会議でイライラしてしまったときは、『すみません、お手洗いに行かせてください』と一言言ってから会議室を出て、気持ちをクールダウンさせてください」(小尻先生)
▼ スマートすぎる3つの怒り方
取材協力:日本アンガーメネジメント協会
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