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「よりすぐり」の意味とは?「えりすぐり」との違いや類語・例文・言い換え方も紹介
言葉の意味

「よりすぐり」の意味とは?「えりすぐり」との違いや類語・例文・言い換え方も紹介

2021/08/07

ものを売るときや人を選考する立場になったときなど、さまざまなシーンで『よりすぐり』という表現を使うことがあります。『えりすぐり』という言葉もあり、どちらを使うべきか悩むことがあるでしょう。正しい意味や、使い方などを解説します。

「よりすぐり」とは?

出典:pexels.com

さまざまな場面で『よりすぐりの〇〇』『〇〇から、よりすぐった』などの言葉を聞くことがあります。どのような意味がある言葉なのか、見ていきましょう。

選びぬかれたものという意味

よりすぐりは、選びぬかれたものという意味です。選びぬくとは、良いと思って選んだものの中から、さらに良いものだけをぬき出して選んだという意味があります。

つまり、多くの選択肢がある中から、厳選して『これぞというもの』を取り上げたということです。価値があるものの中でも、さらにとっておきの価値があるものだけを選んだ状態と言い換えてもよいでしょう。

▼使い方の例

・人気インスタグラマーが、よりすぐりの品を紹介します 

・〇〇港で水揚げされた魚介類の中から、よりすぐりのものをお刺身にしました 

・時間をかけて、よりすぐりの人材を用意する 

「よりすぐり」の語源

『よりすぐり』は『選る』と『すぐる』に分けられます。選るは選ぶことを意味し、条件に合うものを取り出すことです。すぐるは多くのものの中から、特に優れたものを選び出すという意味があります。

この二つの意味の両方を持つものがよりすぐりで、選んだものの中から、さらに優れたものを取り分けるという意味になったのです。

すぐるは優秀であることを意味する言葉で、同じ読みの漢字がたくさんあり、卓・傑・優など、いずれもほかのものより勝っているという意味を持っています。

「よりすぐり」と「えりすぐり」の違いは?

『よりすぐり』も『えりすぐり』も、どちらも漢字にすると『選りすぐり』となります。漢字で書かれている場合、どちらの読み方が正しいのか悩むことがあるでしょう。

『選』は訓読みで『えらぶ』、音読みでは『せん』と読み、選別・選手・予選・抽選など、多くの言葉に使われています。多くのものの中から条件に合うものをより分ける、という意味で使われているのです。

よりすぐりもえりすぐりでも意味は同じで、どちらの読み方をしても間違いではありません。

「よりすぐり」の使い方

出典:pexels.com

言葉の意味が分かったところで、使い方を詳しく見ていきましょう。使い方が分かると、どんな場面で出番があるか、イメージしやすくなります。

物や人に対して使用

『よりすぐりの〇〇』というように、物や人に対して使うことが一般的です。商品やサービスなどを売るためのキャッチフレーズとして、使われているのを見たことがある人は多いでしょう。

人物に使用するときは、会社の各部署から精鋭を集め新しい部署を立ち上げる際などに、多くの人材の中から選びぬいた人たちという意味で使われます。物や人に対して使用

▼使い方の例

・よりすぐりの品種をかけあわせて、おいしいトマトを誕生させよう 

・今年のチームは私がこれまで見てきた中でも、よりすぐりのメンバーで構成されている 

二重表現に注意

『よりすぐり』は、極めて優れたものや人をぬき出した状態です。ほかのものに比べ、秀でていることはすでに分かっているため『優秀なよりすぐりの選手』と表現すると、二重表現になってしまいます。

同じ意味のことを何度も言われると、くどいと感じさせるでしょう。よく見かける言い回しですが『よりすぐりの精鋭』と表現するときは、注意が必要です。

『精鋭』は、優れた性質を持つ人々を集めたということで、同じ意味が重なっていることになります。よりすぐりの中でも、特に優れたものを集めたという意味に聞こえますが、二重表現とされることが多いでしょう。

「よりすぐり」の類語

出典:pexels.com

優れたものをぬき出したことを伝えたいシーンに、ふさわしい言葉はほかにもあります。選んだものが、よりすぐりであることを表現したい場合に使える、類語を見ていきましょう。

「粒ぞろい」

『粒ぞろい』は、果物や野菜などの大きさがそろっていて良質な様子が語源と言われ、物や人に対しても使われるようになったとされる言葉です。

優れたものばかりが集まっている様子に対し、使用しましょう。『粒ぞろいの〇〇』というように、修飾語として使える表現です。

▼使い方の例

・相手のチームは誰もが名前を知っている、粒ぞろいの選手ばかりだ 

・この農家のみかんはどれも粒ぞろいで、選ぶのが難しい 

「厳選」

『厳選』はただ何となく良さそうなものを選んだわけではなく、厳しい条件や基準を設け、選別した様子を意味する言葉です。名詞としてだけでなく、厳選する・厳選したというように動詞としても活用できます。

『厳選した素材』と表現されていたら、念入りに選んだ特別な素材であることを伝えようとしているのです。一見ありふれたものに思えても、特別な背景を持つ場合があるでしょう。

▼使い方の例

・このレストランの目玉は、地元産の厳選食材を使用したメニューです 

・応募者を厳選した結果、以下のメンバーに決定しました 

まとめ

よりすぐりは漢字で書くと『選りすぐり』となり、えりすぐりと読むこともできます。読み方が違うので、違う言葉なのかと勘違いしてしまいがちですが、どちらも同じ意味です。

『選ぶ』と『すぐる』の二つをあわせた言葉で、良いものを選んだ中でも、さらに優れているものを選ぶという意味を持っています。

粒ぞろいや厳選などの言葉に言い換えても、ほぼ同じニュアンスに受け取れるでしょう。一押しの物や人を紹介したいときなどに使える表現として、正しい使い方を覚えておくことをおすすめします。

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