【10代】チアリーディング部所属の高校時代
バーナーズ高校に通っていた頃のメリル・ストリープの卒業アルバム。ティーンとは思えないほどの大人びた雰囲気と、凛とした顔立ち。高校時代は、168cmの身長をいかしてチアリーディング部で活躍。
【20代】大学卒業後、女優としてのキャリアをスタート
ヴァッサー大学在学中での奨学金で、イェール大学演劇大学院に通っていたメリルは、学生時代から多くの舞台に立ち、演技の幅を広げていった。イェール大学卒業後にニューヨークへ渡り、舞台女優として活動を始め、ここから彼女の女優人生がスタート。
27歳、映画のオーディションを受け始める
1976年8月、27歳の時に撮影された一枚。この頃から舞台のみならず、映画のオーディションを受け始めるように。今ではハリウッドを代表する名女優だが、意外にも映画女優としてのキャリアスタートは決して早くはなかった。
28歳、映画デビュー。そして大物俳優の目に留まる
1977年、『ジュリア』にて映画デビューを果たし、更に舞台『桜の園』に出演。この舞台での演技が、当時から既に演技派俳優として知られていたロバート・デニーロの目に留まり、彼が出演の映画『ディア・ハンター』のリンダ役としてメリルを抜擢。
29歳、『ディア・ハンター』出演。初のアカデミー賞ノミネート
ベトナム戦争を背景にした『ディア・ハンター』に出演したメリルは、この映画で初のアカデミー賞にノミネートされ、彼女の転機となる。
29歳、彫刻家ドン・ガマ―と結婚(1978年)
第51回アカデミー賞授賞式でのメリル。左は1978年9月に結婚した彫刻家の夫、ドン・ガマー(Don Gummer、ドナルド・ガマー)、右はメリルの両親。
息子ヘンリーを出産
JFK空港にて撮影された一枚は、1979年に出産した息子ヘンリー・ガマ―を抱える母メリル・ストリープの姿。
【30代】演技派女優として揺るぎない地位を確立
『ディア・ハンター』出演後、注目を浴びるようになったメリル。30代になってからも数々の映画に出演し、徹底した役作りで演技派女優として名を馳せていく。ここでは、30代での代表作と当時のメイク、ファッションを振り返り。
30歳、『クレイマー、クレイマー』でアカデミー助演女優賞受賞
ダスティン・ホフマン主演の、離婚や親権といった夫婦間の問題をテーマにした『クレイマー、クレイマー』にて、自身初となるアカデミー助演女優賞を受賞。私生活では、1978年3月に当時の婚約者を癌で亡くしていたため、愛する人と離れる喪失感を知っている彼女。その感情を作中でリアルに表現していた。
初のオスカー像を手にし、笑顔を見せるメリル。
透明感溢れる艶やかな肌、なめらかなブロンドヘアにナチュラルメイクが最高に美しい。
33歳、初主演『ソフィーの選択』でアカデミー主演女優賞受賞
1982年公開の『ソフィーの選択』にて、第55回アカデミー賞と第40回ゴールデングローブ賞の主演女優賞をW受賞。ポーランドで生まれたソフィーは、訛りのある英語が特徴。その話し方まで徹底的に作り込むメリルにさすがの女優魂を感じる。
作中でのメリル。露わになったデコルテに添えられたジュエリーが美しさを引き立たせている。
第55回アカデミー賞授賞式にて。この時、彼女は妊娠中。これ以降も、『恋におちて』や、『愛と哀しみの果て』『クライ・イン・ザ・ダーク(カンヌ国際映画祭 女優賞受賞)』など、今でも名作として知られる映画に出演。
【30代】のファッション、メイクを振り返る
1979年、30歳のメリル。キャップ、デニム、スニーカーのカジュアルな組み合わせにトレンチコート合わせがキュートな一枚。
1981年4月、31歳。第4回ケネディ・センター名誉賞授賞式では、ホワイトの衣装と透明感溢れる肌が最高にマッチ。
映画『シルク・ウッド』のプレミアにて、34歳の頃の一枚。レースブラウスにはジャケットを合わせてマスキュリンに。
1984年4月、第56回アカデミー授賞式での34歳のメリル。
1986年5月、ロサンゼルス空港にて36歳のメリル。ビッグシルエットが80年代らしい。
こちらも36歳の頃の一枚。頰のツヤと自然な血色感は、ぜひとも見習いたい!
第61回アカデミー賞授賞式にて、39歳のメリル。40代を目前に、歳を重ねることの楽しさを教えてくれるような気品漂う姿。ローズカラーのチークとリップがフェミニン。
授賞式には、夫ドナルド・ガマーと参加。ブラックのオフショルダートップスとスカートに、首元のパールネックレスでドレスアップ。
ちなみに、1988年(当時39歳)の主演映画『ア・クライ・イン・ザ・ダーク(A Cry in the Dark)』では貴重な黒髪ヘアを披露。ブロンドヘアのイメージが印象強いメリルだが、ぱつんと切り揃えた愛らしいおかっぱヘアは、まるで別人のよう。
【40代】コメディからシリアスまでこなし、あの代表作が
歳を重ねるごとに、その美しさが際立っていくメリル。コメディからシリアスまで、幅広く役を演じる彼女の魅力は増すばかり。40代半ばになると、今でもラブストーリーの代表作として知られる『マディソン郡の橋』に出演し、大ヒットとなる。
41歳、名女優シャーリー・マクレーンと共演。美声も披露
1990年公開の『ハリウッドにくちづけ』では、名女優シャーリー・マクレーンと母娘役で共演。本作は、キャリー・フィッシャーの自伝『崖っぷちからのはがき』を映画化したもの。映画内でも女優を演じるメリルは美声も披露している。
45歳、美しき不倫物語『マディソン郡の橋』が大ヒット
巨匠クリント・イーストウッドと共演した『マディソン郡の橋』が世界的に大ヒット。平凡な主婦と一人のカメラマンの4日間だけの悲恋が描かれている。この作品で、メリルはアカデミー賞主演女優賞ノミネート。
【40代】のファッション、メイクを振り返る
1991年4月、41歳のメリル。マスカラのみの目元、ローズカラーのチークとルージュは彼女の鉄板。
1995年7月、夫ドナルド・ガマ―とブロードウェイ『ハムレット』の鑑賞に出かける46歳のメリル。チェック柄のシャツに同カラーのオーバーサイズボトムスを合わせてオフ仕様。
【50代】最前線で活躍し続ける
50代になったメリルの代表作やメイク、ファッションをご紹介。
53歳、『めぐり合う時間たち』で銀熊賞受賞
3つの時代、3つの場所で、同じ苦悩を抱える3人の女性たちの物語。メリルは本作品でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞。ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーアといった名女優たちが出演していることでも話題に。
57歳、『プラダを着た悪魔』で鬼編集長を演じる
MINE世代のあなたなら、きっと観たであろう映画『プラダを着た悪魔』。メリルは一流ファッション誌の編集長を演じており、本作品にてゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞している。
第64回、ゴールデングローブ賞でのメリル。相変わらず美しいデコルテを見せたドレススタイルに、アップヘアが好バランス。
3人の娘と
メリル・ストリープは、『プラダを着た悪魔』のプレミアに4人いる子供のうち3人の娘と出席。
左から、三女のルイーザ・ガマー(1991年生まれ)、次女のグレイス・ガマー(1986年生まれ)、長女のメイミー・ガマー(1983年生まれ)。
娘たちと並んでもその肌艶は目を引く。
▼ミランダのセリフは名言の宝庫
59歳、『マンマ・ミーア!』で歌って踊る
2001年にブロードウェイで公開された『マンマ・ミーア!』を映画化した作品。ABBAの曲を歌いながらダンスするチャーミングなメリルに注目。
【60代】還暦を過ぎても進化し続けるメリルの魅力
いつまでも美しく、凛としたその姿が変わらないメリル。60代でも、その活躍はめまぐるしい。
62歳、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で2度目の快挙
イギリス初の女性首相となったマーガレット・サッチャーの半生を描いた『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で、メリルは2度目のアカデミー主演女優賞を受賞している。
オスカー像と、ゴールドのドレス姿がまばゆい授賞式でのメリル。初婚を貫いている、夫ドナルド・ガマーとの2ショットには、共に歳を重ねる美しさを感じる。
これ以降も、『イントゥ・ザ・ウッズ』『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』などで見事な演技を見せていった。
▼あんな役も…?
【現在】美しく年を重ねるとは、こういうこと
2017年、オスカー賞にて。アメリカの未来を憂うスピーチは大きな共感を呼んだ。
2018年12月12日、『メリー・ポピンズ リターンズ』のプレミアでのメリル。70歳を目前にした69歳の彼女だが、一番最初の10代の写真と見比べてみてほしい。当時の面影をはっきりと残したその笑顔は、こうして年を重ねて、その年齢を楽しみたいと思わせてくれる佇まいだ。
▼メリルと再共演を果たしたエミリー・ブラントの素顔