アンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)
まずは、主人公であるアンディのファッションを振り返り。冴えない時代からプレイバックすると、変身していくシンデレラストーリーに憧れちゃいそう!
ファッションに無関心だった冒頭シーン
ジャーナリスト志望の主人公アンディは、キャリアのために一流ファッション誌「ランウェイ」で働くことに。けれど、自身はファッションに全くの無関心。同じ編集アシスタントであるエミリーに「ダサいスカート大会に出場するの?」とまで言われたこちらのコーディネート。
髪の毛は寝起きのまま、どうでもよく組み合わされたアイテムたち……。この野暮ったさを作り上げるために、エミリーを演じたアン・ハサウェイは増量までしたのだとか。さあ、こんな姿の彼女はどんな変身を遂げる……?
CHANELからはじまる、アンディの大変身劇
ジャケットとブーツはCHANEL(シャネル)、マイクロミニスカートはKristina Ti(クリスティーナ ティ)のもの。ファッション誌で働くために心を入れ替えたアンディは、ファッション・ディレクターであるナイジェルの手により大変身!
ヘアーとオーラ抜群のスタイルで颯爽と出社する姿に、アンディのファッションをバカにしていたエミリーもあんぐり。電話対応にて、「ガッバーナのスペルを教えて」と言っていた時には想像できないような貫禄で電話を取る姿も印象的。
白アウターはドレス風に! メタリックバッグでスパイスを
フレアラインが女性らしいCHANEL(シャネル)のアウターは、ボタンを全て閉めてワンピース風に。同ブランドの帽子はアウターのカラーになじませつつ、ツイード柄で更に上品な装いへと導いて。
そして、ピュアホワイトのスタイルにはメタリックバッグでスパイスを加えるのがお約束。グローブとシューズはARMANI(アルマーニ)。
鮮やかグリーンの主役級アウター
これ一枚でスタイリングが決まる鮮やかグリーンのアウターは、襟元と袖のアニマル柄がポイントに。CHANEL(シャネル)のサングラスにkate spade new york(ケイト・スペード)のバッグ、そしてGiuseppe Zanotti(ジュゼッペ ザノッティ)のゴールドパンプスでNYを闊歩するアンディにうっとり。
ブラックには小物とメイクで華やぎを
REBECCA TAYLOR(レベッカ テイラー)のブラックアウターには、ヴィヴィッドオレンジの帽子とダークパープルシャドウで顔まわりに華やぎをプラス。レースタイツとChristian Louboutin(クリスチャン ルブタン)のブーツで足元は個性的に演出。
おおぶりネックレスが使える!
Tiffany(ティファニー)やCHANEL(シャネル)など高級ブランドのネックレスを着こなしたアンディ。ミニドレスとロングブーツには膝丈のアウター合わせで縦長ラインを強調してスタイルアップ! さらに、おおぶりネックレスでオールブラックコーデをブラッシュアップ。
アンディの憧れであるライター、クリスチャン・トンプソンに出会った際のファッションもこのコーデ。
シックなカーキドレスはウエストマークでメリハリを
ミスをして、編集長ミランダの機嫌を損ねてしまったアンディ。汚名返上とばかりに無謀な仕事をやり遂げようと、Calvin Klein(カルバン クライン)のカーキドレス姿で走り回る姿がキュートだけど、「ハリー・ポッターの出版前の原稿を手に入れる」なんてミッションはさすがにヘビーすぎる……!? ウエストマークしたベルトや、ネックレス、ブレスレットなどの小物技にも注目!
シックなブラックドレスにはレッドルージュを添えて
ランウェイ誌が主催したパーティでのアンディのファッション。身体のラインにすべるようなシックなブラックドレスは、あしらわれた繊細なレースがセンシュアル。レッドルージュをまとって女っぷりを底上げ。
真似したい、シャツとオフショルダーのレイヤード術
MiuMiu(ミュウミュウ)のシャツにオフショルダートップスをレイヤードして、CHANEL(シャネル)のネックレスとマリンキャップを添えたこちらのコーディネートがお気に入り! という人も多いはず。
このシーンでは、エミリーを差し置いて、パリ・ファッションウィークの出張同行の話をミランダより持ちかけられたアンディ。本当に自分のしたいことや、今後のキャリアのこと、同僚であるエミリーのためには何がベストなの……? と悩むアンディに胸が熱くなるシーン。
柄ON柄は色味を統一させる
パリ出張でのアンディ。LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のチェックジャケットにMoschino(モスキーノ)のストライプスカートを合わせた柄ON柄スタイルは上級者向け! 全体をブラウンで統一させることでごちゃごちゃせず、スポンテニアスな着こなしに。
洗練されたドレス姿にうっとり
パリ出張時、発表会でのアンディ。ブラックドレスに花を添えるハーフアップヘアスタイル、レッドルージュで決めた彼女には、当時の面影は一切なし! 洗練されたファッション界の女性への変身を遂げるも、「この生き方でいいの?」と悩み続けた彼女に決意を固めさせる出来事が起きる。
ミランダからの電話が鳴り続ける携帯を、噴水に投げ捨てるシーンが印象的。果たしてアンディの決意とは?
ラストシーンは、カジュアルなのにスタイリッシュ
パリ出張後、突如ランウェイ誌を退職したアンディ。薄めメイク、デニムスタイルの姿は昔の自分に戻ったようだけど、カジュアルながらもスタイリッシュな装いなのはランウェイでファッションを学んだおかげ。ジャケットはVINCE.(ヴィンス)、タートルネックニットはDKNY(ダナ キャラン ニューヨーク)、ブーツはCalvin Klein(カルバン クライン)。
【おまけ】映画に登場しなかったスタイリング
『プラダを着た悪魔』ファンのために、映画内では使用されなかったスタイリングもご紹介。ブラウントーンで統一されたアイテムたちに、ビスチェ風のブラックトップスで色香を添えて。
肌に滑るようなブラウスに、五分袖のカーディガンをレイヤードしたオフィススタイル。ミドル丈のペンシルスカートはオンオフ兼用できるので一枚あると便利なアイテム。
ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)
悪魔と呼ばれ、もはや生ける伝説である、ランウェイ編集長ミランダ・プリーストリー。超冷徹で、女王のように振る舞うミランダの役作りのために、メリル・ストリープは何人かの男性編集長、そしてクリント・イーストウッドの話し方を参考にしたとのこと。
声を荒げずに冷静に話す彼の口調を真似ることで、絶対権力を持つミランダの存在感を引き立てることとなる。ここでは、そんなミランダのバリキャリオーラたっぷりのファッションをチェック!
登場シーンから貫禄たっぷり
エレベーターに先に乗っていた女性社員が「ごめんなさい」と言って降りてしまうほど恐れられているミランダ。ブラックのファーアウターに、手に持っていたバッグはもちろんPRADA(プラダ)。
パープルドレスで大人の色香たっぷりに
ブラックのファーアウターの下に着ていたのはパープルのドレス。ストーンのフープピアスやリングでエキゾチックにシフト。
主役ジャケット+ロングネックレスはミランダならではの着こなし
アンディがスタイリング組みを見て「こんなこと初めて」と発言し、「こんなこと」という言葉が気に食わなかったミランダ。ズバっとアンディを切り落とすようなセリフは、かなり恐いけれど彼女の仕事への姿勢が見えて最高にクール。この時のジャケットとドレスはBILL BLASS(ビル ブラス)。スパンコールやビジューがあしらわれたジャケットに、更にロングネックレスを重ねる技が粋。
少量の赤とネックレスでスパイスを効かせる
ビジネスムードなスーツスタイルには、真っ赤なフレームのサングラスとベルトでスパイスを効かせて。
エキゾチックなネックレスで、スーツスタイルをブラッシュアップ。
露出が多いドレスには、美肌をジュエリーとして添えて
ランウェイ主催のパーティでのミランダ。デコルテが露わになるPRADA(プラダ)のドレスには、潔くノーネックレスで余裕たっぷりに。ファッション誌の編集長たるもの、服を更に美しく見せるためにはボディケアも丹念に。
ミランダだからこそ着こなせる迫力アウター
Izzy Camilleri(イジー カミレリ)のビッグファーアウターに着られることなく、むしろその貫禄を増す着こなしを見せたミランダ。ブーツはChristian Louboutin(クリスチャン ルブタン)、バッグはPRADA(プラダ)。
ブラウン統一で、異なる柄レイヤードもクリア
アンディのファッションを見て満足そうな顔を見せるミランダ。ストライプ柄があしらわれたFENDI(フェンディ)のアウターにレオパード柄ブラウスを合わせても、ブラウン統一なので馴染んだ装いに。
【おまけ】衣装担当パトリシア・フィールドとの2ショット
総額1億円以上ともいわれる『プラダを着た悪魔』の衣装を手がけたパトリシア・フィールドとのメリル・ストリープの2ショット。モノトーンのミランダに対し、ポップでカラフルなパトリシア。二人のコントラストが強調されたオフショットにほっこり。
▼若い頃、うつくしい!
エミリー・チャールトン(エミリー・ブラント)
本作品で注目を集めることとなった、エミリー・ブラント。彼女が演じるエミリー・チャールトン(役名が本名と同じ!)は、嫌味たっぷりなキャラクターながらもなぜか憎めない存在。ここでは、エミリーのメイクをチェック。
衣装はほぼヴィヴィアン・ウエストウッド
Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)やRick Owens(リック・オウエンス)を着こなしたエミリー。ブラックで統一されたファッションに、レザーベルトやチェーンネックレスをプラスして、その強気な性格がより引き立ったスタイリングに。
モードに落とし込むメイク。赤毛とブラック囲みアイがトレードマーク
キャットアイラインとウェットなオールバックヘアで、ワンピーススタイルをモードにシフト。カラーレスなファッションが多いエミリーのメイクは、その赤毛と囲みアイメイクで個性を演出。マスカラもたっぷりつけたら、唇は血色感を加える程度に抑えてバランスをとって。
▼素顔をみる
アンディ、ミランダ、そしてエミリーのファッションを眺めているだけでもワクワクする『プラダを着た悪魔』。仕事とプライベート間で揺れる気持ちや、キャリアアップ、そして夢に向かって奮闘する彼女たちの姿は、公私ともに忙しい私たちにも何か気付きを与えてくれるはず。まだ観ていない人も、もう観た人も、改めてチェックしてみて。
【おまけ】
▼気づいた?
▼人生を学ぶ、名言だらけ
▼『ゴシップガール』と比べると?