(1)頷きながら「なるほど」を連呼していない?
電話でのやりとりや、業務の説明などを受けているシーンでは、熱心に話を聞き頷きながら「なるほど」と言ってしまいますよね。別に“失礼”だと受け取られてしまうような言葉遣いではありませんが、ビジネスパーソンなら、あと一歩好印象に近づきたいところ。
誰かの話を聞いて納得したのであれば、「おっしゃる通りですね」がふさわしいでしょう。
しかし、「なるほど」を連呼していたときのテンションで、同じように繰り返してしまうとわざとらしいので気をつけましょうね。
ここぞというタイミングで「おっしゃる通りです」と伝えれば、あなたの一言で、話もグッとまとまった印象になるでしょう。
(2)万能すぎる「大丈夫です」は乱用を避けて
ビジネスシーンで見かけるのは「こちらの内容で、よろしいでしょうか?」「大丈夫です」という返事の仕方……。
確かに、YESの意味で間違ってはいないのですが、使い勝手の良い「大丈夫です」を乱用してしまっている方も多いでしょう。
好印象に近づきたいのであれば、こういった返事の仕方でも差を出すと良いですよ。上記の質問であれば「問題ございません」がふさわしいですね。
さらに畏まった表現ならば「ご示唆いただいた通りでございます」といった言葉遣いもベターでしょう。
同じYESでも敬語の言葉遣いによって、受ける印象が大きく変わりますね。
(3)「どうですか?」「どうしますか?」疑問を投げかけるときも注意
アポイントのお約束をするときなど「~月~日はどうですか?」なんて質問していませんか?
相手との関係性によって、そこまで失礼な感じには受け取られないかもしれませんが、社会人ならば疑問を投げかけるときもスマートにありたいですね。
「~月~日はいかがでしょう?」と質問したほうが、礼儀正しい印象を受け取るはず。
また「このあと、どうしますか?」といった場面も、「このあとは、いかがいたしましょうか?」のほうがグッと良い印象にアップしますよね。
これらは、友人とのお喋りでの口調とは違い、社会人としての常識的な言葉遣いといえるでしょう。基本的で丁寧な言葉遣いの定番フレーズですので、覚えておきましょうね。
(4)元気に「わかりました!」が通じるのは新入社員だけ
ビジネスでのやりとりの最中、上司に仕事を依頼されたときなど、つい「わかりました!」と返していませんか?
フレッシュさの光る新入社員だったころはそれでも「元気があってよろしい」なんて褒めてもらえていたかもしれませんが、歴が長くなるにつれて、そうはいきませんよね。
特に、上司など、目上の立場の方からの依頼などには丁寧に返すべきシーン。
ここでは、定番フレーズの「かしこまりました」がベターですね。他にも、「承知いたしました」「恐れ入ります」もビジネスシーンならではの定番フレーズで、良いでしょう。
ちょっとした瞬間に出てくる言葉遣いで「仕事できそうだな」と一目置かれることになるかもしれませんよ。
(5)クッション言葉を加えてソフトな印象にチェンジ
言い換えで印象アップを狙うのであれば、必要不可欠なのが“クッション言葉”の存在でしょう。
伝えるべきYESかNOかの決断は同じでも、どういう言い回しで相手に伝えるかによって、受け取る側の印象は大きく変化します。
電話対応などをしていると、お問い合わせいただいたお客様の名前を失念してしまい、最後にもう一度聞き直す場面もありますよね。
そんなときに「お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」よりも、クッション言葉を使った「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」のほうが丁寧な言い回しでしょう。
クッション言葉をひとつ付け加えるだけで、全体の印象がソフトに変化します。
ほかにも「お差し支えなければ」「お手数をおかけしますが」などのクッション言葉もさっと使えると便利ですよ。
そのまま言っても失礼だと逆鱗に触れることは少ない……けれど、そんな言葉遣いほど、なんとなく使い続けてしまいがちでしょう。
立場も責任もある年齢になってきたのならば、正しい言葉遣いと、より丁寧な敬語表現をマスターして、ワンランク上の自分に近づいてみてはいかがでしょう?
参考文献
真山美雪『カンペキ!女性のビジネスマナー』西東社
Editor:Hitomi Maehama
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