「ここはだけは!」って、どこにこだわる?
日々生活していると、いろいろなところでお金がかかるものです。食費、住宅費、通信費、交通費、交際費、衣服代、美容代、医療費、自己啓発費、教養娯楽費など。ちなみに、総務省による平成26年消費実態調査によれば、勤労者は以下のように消費してお金を使っています。
ここをケチるとかえって損するものは?
ケチる(節約する)と損をすることはなんでしょう?それぞれの費目をケチった場合について考えてみましょう。
(1)食費
食費を節約するには、食材を買ってきて「自炊」するのが一番。そして外食をなるべく少なくすることです。仕事柄、人と会って外食することが営業ツールになっている人なら外食をあまりに減らすと収入が減り、損をしてしまうかもしれませんね。
(2)住宅費
住宅費は実家暮らしの人に無縁の費用ですが、1人暮らしの人なら必須の出費ですね。住宅費を節約するには、家賃の安いところへのお引越しが一番。自宅から通勤できる人は自宅に戻ってしまうと家賃はいらなくなります。
ただし家賃が安くなっても、引っ越したら通勤に不便になったり、ご近所に神経質な人がいて快適さが失われる可能性もあります。実家へ戻ったら、距離的に近すぎて両親とかえって不仲になることも……。
更に引っ越したら交通費が高くなるなら要注意!交通費自体は出してくれる会社が多いですが、社会保険料が上がってしまうので手取りが減ることもあります。
(3)通信費
スマホ代などでかかってしまう通信費。最近は格安スマホへ乗り換え、通信費を節約している人も多いです。プランを良く調べ、不便を感じない範囲で節約した方が無難でしょう。
固定電話をなくすことを考えている人も要注意。LINEなどで通話できない、または携帯電話会社が違う人と話す場合、携帯やスマホの電話代は高くつくことも多いのです。
(4)交通費
給与の中に交通費が含まれている場合、交通費の節約を考えてしまうかもしれません。
急行で良く隣の駅で乗り降りするなどの事情があれば、節約はせずそこまで定期券の範囲にした方が便利でしょう。特に朝は切符を買う時間も惜しいものですよね。
(5)交際費
広げすぎると際限がなくなる交際費ですが、節約しすぎても義理が立たず、その後の人間関係に支障をきたすこともあります。
(6)衣服・美容代
衣服・美容代は、いくらでもお金をかけられるだけに、絞込みが必要な費目といえるでしょう。節約しても合わない化粧品では肌荒れの元なので、値段より合う物を選びましょう。普段使うのは基礎化粧品だけにして、他の化粧品は使う頻度を少なくするのがいいでしょう。
(7)医療費
病気になり病院へいくとかかるのが3割の医療費自己負担です。支払った後「もったいない」と感じてしまいますが、我慢しすぎるのは考え物です。病気が重くなると、治療に時間がかかり、もっと医療費がかかってしまいます。
(8)自己啓発費
必要な勉強のためなら勤務先で補助が出ることも多いのですが、自分で支払うことも多い自己啓発費。大切なのは自己啓発したことが身についたかどうか。「安い経費で」「勉強なんてする気になれない。」と節約することで仕事や給与に支障がないかどうか、確認しましょう。
(9)教養娯楽費
教養娯楽費も気のおもむくままに手を広げると際限がなくなる費目です。ただ節約しすぎて1つも娯楽がないのも生活に潤いや楽しみがなくなります。
税金や社会保険料は払えないときは手続きが必要!
会社員なら当たり前にお給料から差し引かれている所得税、住民税、厚生年金、健康保険料。理由があって退職した場合も支払いは節約しないように!特に住民税や国民健康保険料は
前年の所得で金額が決まるため、「高い」と感じることもあるでしょう。
しかし、税金や社会保険料は滞納すると、差し押さえ等もあり得ます。もちろんすぐにではありませんが、延滞金を支払うのはバカらしいことです。払えないと感じた場合は、減免・猶予されることもあるので、必要なら毎年市区町村役場へ減免・猶予の相談へいきましょう。
結局、貯金を増やすのに節約しない方がいいものって?
結局、ケチケチ節約しない方がいいものは何かまとめてみましょう。
1. 支払いが必須の税金・社会保険料(手続きを含む)
2. 体をこわすと余計にお金がかかってしまうので病院代。
3. 「これだけは」と自分で決めた費目ごとに1つ。
月並みですがこんな結果でしょうか。貯金はやはりコツコツが王道のようです。
いかがでしたか?貯金を増やすために今までより節約を考えるのは大事なことですが、全費目を節約モードにするのは、気詰まりがして長続きしそうにありませんね。「この部分はケチケチ節約しない」で「ここだけはお金を使っていい。」ところを決めることが大事でしょう。
例えば、教養娯楽費の中で「趣味の映画だけは映画館で見る」とか、通信費も「アドレスは変えたくないし、不便になるのでスマホだけはこのままで」とか、美容費も「基礎化粧品は必ずこれで」とか、自己啓発費も「この資格は取れば必ずキャリアアップにつながるので、通信より通学」等、個別の事情に応じて「これだけは」を絞り込んでみましょう。
Editor:拝野洋子(ファイナンシャルプランナー)
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