(1)『1122(いいふうふ)』
仲良く見えて不倫公認の夫婦
「いいふうふ」というタイトルながら、本作は婚外恋愛許可制の結婚生活を送る夫婦の物語。
婚外恋愛とは、要は不倫OKということ。主人公の夫婦は仲良く暮らしていますが実はセックスレスで、夫には妻公認の恋人がいます。
よくあるドロドロの不倫ストーリーかと思いきや、なんだか妙にリアリティがあり、実際にこんな夫婦がいるかもしれない、いや、こんな夫婦のカタチがあってもいいのかもしれないと思えてしまうのがすごいところです。
夫婦生活が穏やかで円満なら、外での恋愛は許されるのか。これから結婚を考える方も、既婚者の方も、きっと色々な想いを巡らせることでしょう。『にこたま』でも話題の渡辺ペコ先生が描く新しい夫婦のカタチをぜひ一度ご堪能ください。
1122(いいふうふ)/渡辺ペコ/講談社
(2)『妻は他人 だから夫婦は面白い』
夫婦が幸せに生きていくための秘訣
20万人以上のTwitterフォロワーを持つさわぐちけいすけ氏によるコミックエッセイ。
仲良し夫婦の夫が贈る結婚の極意は「妻は他人であるということを絶対に忘れない」ことだそうです。なるほど、勉強になります。
他にも「イライラしている時の対処法」や「男の家事」についてなど、つい頷いてしまうほど納得の内容ばかりです。
ほのぼのとしたキャラクタータッチながら、夫婦仲良しの秘訣をズバリと教えてくれるところにハッとすること間違いなし。家族とはいえ夫や妻は他人であるという考え方は、きっとあなたの人生の役に立つはずです。
妻は他人 だから夫婦は面白い/さわぐちけいすけ/KADOKAWA
(3)『監督不行届』
日本最高峰のオタクとの独特な夫婦生活
女性向けコミック『働きマン』や『ハッピー・マニア』で知られる安野モヨコ先生が、『エヴァンゲリヲン』で有名な庵野秀明監督と結婚して、初のエッセイコミックを書き下ろしたのが本作。
日本のオタク四天王とも呼ばれる夫に振り回される作者(妻)の日常がテンポよくコミカルに描かれ、完璧なオタクの嫁になっていく様は面白くかつ微笑ましいです。
特にマンガやアニメが好きで詳しい方は、間違いなく声を出して笑ってしまうことでしょう。
この2人は極端な例ですが、本作を読んで趣味を共有することで夫婦の仲を深めていくお手本になる…かもしれません。
監督不行届/安野モヨコ/祥伝社
(4)『逃げるは恥だが役に立つ』
契約結婚から見る家事代行と主婦の境界線
星野源さん、新垣結衣さんを主演にテレビドラマ化されて話題になった通称『逃げ恥』。
派遣切りにあった主人公が家事代行のアルバイトを始め、そのまま仕事を続けるために就職として雇い主と結婚(契約結婚)をするという物語。
契約内容は1日7時間、土日祝日は休みなど、普通の会社勤めのような結婚生活です。
コメディタッチで描かれた本作は、主人公が妄想するシーンに様々なテレビ番組をパロディ・オマージュとして用いており、ついクスリと笑ってしまうことうけあいです。
女性にとって結婚とは家事代行の延長のようなものなのか、それとも……? 主人公を通して結婚とは、妻とは何なのかを考えてみてはいかがでしょうか。
逃げるは恥だが役に立つ/海野つなみ/講談社
(5)『あなたがしてくれなくても』
夫に拒否された妻の女としての感情の行き先
30代、既婚女性、夫から拒否されてのセックスレス。リアリティのある描写が胸をえぐる本作品は、2018年の電子書籍女性部門で売上第1位の作品です。
夫のことは愛しているし子供も欲しい、けれど2年間セックスレスという状況で、同じくセックスレスに悩む男性同僚と悩みを打ち明けあうような間柄になったなら……。
自分だったらどうするだろうと考えながら、求められない寂しさ、女として終わってしまうのかという焦りに共感してしまうこと間違いなしです。
あなたがしてくれなくても/ハルノ晴/双葉社
同じような悩みを抱える夫婦は意外と多いと思います。マンガを通して夫と妻、それぞれの感情を読み解いてみることができるかもしれません。
Editor:MegumiFukuchi
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