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ライフハック

子どもを授かるのにいくらかかる?不妊治療に必要なお金

2018/10/19

他人事ではない?不妊治療・検査を受けるのは5組に1組。
不妊とは、健康なカップルが定期的に避妊せず性交渉を行い、 1年経っても妊娠にしない状態をいいます。この不妊を治療するのが「不妊治療」です。

1年間子供ができないと不妊症、誰でも不妊になりうる可能性があるのではないでしょうか?国立社会保険・人口問題研究所の調査(※1)によると、実際に不妊治療・検査を受けたことがあるのが、夫婦全体で18.2%、子供のいない夫婦に限れば28.2%だそうです。約50万人が不妊治療を受けているそうなのです。

不妊治療にいくらかかる?

不妊治療には一般不妊治療と特定不妊治療があり、段階によりかかる不妊治療費用も大きく異なります。

一般不妊治療とは、診察や検査、タイミング治療、人工授精に至るまでの診察・検査のことで健康保険が使えます。ただし人工授精そのものは健康保険が使えませんので、1回に1万円から3万円ほど費用がかかります。

特定不妊治療とは、人工授精でなかなか妊娠しなくい場合、体外受精に関わる診察、検査、体外受精の実行などです。診察の段階から健康保険が使えないので、治療費がとても高くなるのです。体外受精自体1回30万円ほどかかり、治療費は100万、200万かかる人も多くいます。

「特定不妊治療助成金」って?

そこで、特定不妊治療を行う夫婦に対して、一定の要件を満たせば特定不妊治療助成金が支払われます。国で行う助成金は、法律上の夫婦のみ受けることができます。

国の助成の上乗せで独自に不妊治療に対する助成金を行っている自治体もあります。例えば、一般不妊治療(人工授精など)でも助成金がある京都府や特定不妊治療に対して全額助成する北海道東川町等が有名です。お住まいの自治体も「不妊治療助成金」でHPを検索してみましょう。

不妊治療保険加入も検討を!

不妊経験者のサポートグループNPO法人FINEの調査(※2)によれば、治療期間は2年から5年が多く、治療費は100万から200万かかった人が約25%もいます。

現在は、特定不妊治療費用に対して給付金を支払う保険も出ています。妊娠を考えるときには、このような保険に加入することも検討してみましょう。

望むときに子供を授かりたいときは?

仕事も頑張りたいけど、将来子どものことも考えたい。でも仕事と不妊治療を両立させるのは難しいと聞くし、望む時に子どもを授かることができなかったら……?
そんな心配を解消する方法として「卵子凍結」という方法があるのです。

例えば、フェイスブック社やアップル社が従業員の卵子凍結費用を助成しています。「望んだ時期に妊娠するため」に卵子を凍結する女性もこれからは増えるのかもしれませんね。NHKニュース(※3)によれば、実際に凍結した卵子で出産した人が12人いるそうです。

現在はがん治療等で卵子の質が変わる前に「卵子凍結」をしておき、がん治療が終わってから妊娠する、などの使い方が主とのことです。浦安市で卵子凍結費用を1部助成していたのですが、「凍結した卵子を使う人が今のところいない」「日本産婦人科学会で推奨しないとの見解がある」という理由で、助成が打ち切りになっています。

不妊治療、どこまで治療するか検討して!

子供が1年以上できないから「不妊」、不妊だから必ず「不妊治療が必要」か、どうか夫婦で話し合う必要があるでしょう。1年は結構あっという間です。急いで検査をして不妊治療がどんどん進んでも特に女性側が大変になることもあります。

「仕事」や「やりたいこと」がある場合、周囲に理解がないと不妊治療が足かせになることも考えられます。もし、体外受精まで進んだ場合、100万円以上も費用がかかることが多く、出産後の育児費用まで加味して、不妊治療を行う必要もあるでしょう。

結婚して10年ほどで子供に恵まれたご夫婦もいます。不妊治療をすすめるか、コウノトリの気まぐれに任せるか話し合ってみるのも良いでしょう。

【参考】
※1. 国立社会保障・人口問題研究所「第 15 回出生動向基本調査」(2015年6月)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000138824.pdf
25ページ目 (2)不妊についての心配と治療経験

※2. NPO法人Fine 2013年経済的負担に関するアンケートPart2 
http://j-fine.jp/prs/prs/fineprs_keizaipart2_1304.pdf  Q6、Q31より

※3.NHKクローズアップ現代HP http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3882/1.html

Editor:拝野洋子(ファイナンシャルプランナー)

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