今すぐチェック!結婚で得する制度って?
本来結婚は損得で決めることではありません。
「好きな人と一緒にいたい!」「幸せになりたい!」。
そしてやや冷静な方は思います「結婚ってメリットあるの?」。幸せになりたい方、結婚のメリットを知りたい方に、まずは結婚で得する制度を5つご紹介します。
(1)配偶者控除・配偶者特別控除
結婚して法律婚の夫婦になれば、収入の多い方の「控除対象配偶者」になることができます。「控除対象配偶者」になれば、所得から「配偶者控除」「配偶者特別控除」を差し引くことができ、所得税や住民税を節税できます。
所得から差し引かれる控除額は、夫の所得と妻の所得の組み合わせにより異なり、配偶者控除は13万円から38万円、配偶者特別控除は1万円から38万円が夫(所得の多い方、妻も可)の所得から差し引かれてから、税額が計算されます。
税法上は、とにかく戸籍の入っている法律婚の配偶者だけが対象者なので、配偶者控除・配偶者特別控除はもちろん、人生の最期に財産分与を受けられる「相続」も法律で結婚している配偶者(事実婚は対象外)だけです。
(2)健康保険・厚生年金の被扶養者制度
結婚して事実上(法律婚でなくても可)の夫婦になれば、健康保険・厚生年金の被扶養者になることができます。夫婦のうち片方が健康保険・厚生年金に加入の会社員であり、被扶養者になる方が130万円未満の収入であることが条件です。
結婚退職等で失業等手当をもらっている間は、健康保険・厚生年金の扶養には入れません。出産で退職するときなど、ハローワークに失業等手当てをもらう時期を延ばしてもらいましょう。失業等手当をもらってなければ健康保険・厚生年金の扶養に入ることができます。
(3)新婚世帯に家賃補助
新婚世帯(年齢制限があるところが多い)に月額1万円から2万円を1年ほど助成する自治体が増えてきています。最長では3年間助成するところもあるので、結婚が決まったら住まい探しも検討してみましょう。
(4)不妊治療の助成金制度
人工授精までを一般不妊治療、体外受精に関する診察、治療が特定不妊治療といいますが、健康保険が効かず100万円以上費用がかかることもザラです。所得や年齢等条件を満たしていれば法律婚夫婦に対しては国から特定不妊治療助成金が支給されます。各自治体で国の上乗せで特定不助成金がある所もあります。
(5)家族手当
平成28年人事院の調査によれば、配偶者ができると家族手当がもらえる会社は約3分の2と結構多いのです。半分くらいは配偶者の年収103万円未満という所得制限がついていますが、会社によって結婚お祝い金などがもらえる会社もあるので、一度お互いの会社の制度を調べてみましょう。
このようにメリットのたくさんある「結婚」。
結婚願望のある方は、出会いをサポートしたり、婚活を応援する自治体も全国にたくさん出てきています。住みたい場所で、婚活や縁結びを応援する事業がないか、早速ホームページを入念にチェックしてみましょう!
そして、「実は結婚話が出てるけど、結婚したら損する制度なんてあるの?」というあなたも、「相手がいるわけではないけど疑問がある」というあなたも、1つだけ結婚の盲点をご紹介いたします。
結婚で「損する」こともあるの?
家事育児に対しては金銭的評価があまりされていないという現実はあるようです。
『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマがありましたね。プロポーズされた新垣結衣さん演じる、みくり、が家事の無償労働を「愛情の搾取」と言いました。
実際の家庭ではよくあることです。「愛があれば家事育児なんてもちろん無償で当たり前」の感覚は多くの人に存在します。だからと言って「妻がやって当たり前」が定着すると、共働きなら大変ですし、専業主婦ならいつまでたっても稼ぐ活動ができなくなるので要注意!
万が一離婚になったときは、今ある財産を夫婦で等分するのです。もし、妻が仕事をしながら、家事を一身に引き受けても夫が無駄遣いばかりして財産がほとんど無い場合も基本的に等分です。家事労働代を夫からもらうことは難しいのです。
「離婚時年金分割」でも2人の給料分の年金は合意により分けることができますが、家事労働をどちらがしていたかは加味されません。
最近は銀行でも夫の手続きをするのに委任状が必要になることが多いということ、妻が家事育児をほぼ全面的に担う場合は、夫が良く使う印鑑も預かってしまいましょうね。
せっかく結婚するなら、損得よりお互い「幸福感」を感じていたいものです。共働きを想定している方は、彼と「結婚」の話になったときには、「お互い負担がないように」と家事分担を持ちかけてみましょう。
ただ、結婚の適齢期って「自分のことより他の人の面倒を見たい」モードになったときとも言えるので、家事育児は担う代わりに家計は把握し、相手の給与はしっかり握るという方法もあります。
結婚話が出てる人も出てない人も、結婚で得する損することを頭に入れつつ、「自分や周囲にとっての幸福」を見直ししてみることも1つの方法かもしれませんね。
Editor:拝野洋子(ファイナンシャルプランナー)
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