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「お粗末様でした」の意味や類語は?正しい使い方を学ぼう
言葉の意味

「お粗末様でした」の意味や類語は?正しい使い方を学ぼう

2021/08/14

若い世代が頻繁に使う表現ではないため、『お粗末様でした』の意味を知らない人もいるのでないでしょうか?そこで、意味だけでなく正しい使い方や返事の仕方についても詳しく紹介します。言い換えの表現についても触れるので、知識を深めましょう。

「お粗末様でした」の意味とは?

「お粗末様でした」の意味とは?
出典:pexels.com

最初に「お粗末様でした」という言葉の意味を解説します。語源についても確認しましょう。

提供したものに対してへりくだる表現

『お粗末さまでした』は『おそまつさまでした』と読み、『提供したものに対してへりくだる表現』です。具体的には、「たいしたものでなく、申し訳ありません」という謙遜の気持ちを込めた表現になります。

敬語には種類がありますが、『お粗末様でした』は謙譲語です。自分がへりくだることで、相手に敬意を示す表現です。

また、『御粗末様』と漢字が用いられたり、『お粗末でした』と『様』が省かれたりすることもあります。

「お粗末様でした」の気になる語源は?

『お粗末様でした』の語源は、日本文化を表す言葉として海外でも知られている『おもてなし』です。自分が調理した料理を誰かに提供するときに、『たいした料理ではないですが』とへりくだった気持ちを伝える言葉として使われ始めたとされています。

日本料理は、実際には前日から漬け込んで準備したり、何時間も煮込んだり、手間がかかります。料理に限らず、日本ではたとえ時間をかけたとしても、控えめな言動をする風潮があります。

相手との関係性にもよりますが、『あなたのために時間や手間をかけて作った』と正直に伝えてしまうと、「恩着せがましい」と気分を害されてしまうこともあるためです。

「お粗末様でした」の使い方

「お粗末様でした」の使い方
出典:pexels.com

『お粗末様でした』の正しい使い方を紹介します。注意点や返事の仕方についても確認しましょう。

食事を作ったときに

主に使う場面は、食事を作ったときです。例えば、家に古くからお世話になっている人を招いて手料理を振る舞ったときや、レストランなどで料理を提供したときなどです。

例文【1】

 

客:今日はたくさんのごちそうを作っていただき、ありがとうございました。どれもおいしかったです。ごちそうさまでした 

 

調理した人:お粗末様でした。喜んでもらえてうれしいです 

例文【2】

 

客:新鮮な食材が使われていて、どの料理もおいしくいただきました。ごちそうさまでした 

 

シェフ:お粗末様でした。気に入っていただけて、何よりです。ぜひ、またお立ち寄り下さいませ 

食事以外に使うことも

食事以外にも何かを提供したときに、使われることもあるようです。

例えば、自分が手掛けた芸術作品を誰かに見てもらったときや、ピアノの演奏など芸を披露したときなどです。いずれも『それ程の腕ではないですが』という気持ちが込められています。 

おごったときなど作っていない人が言うと失礼

『お粗末様でした』は、料理を作った人が使う言葉のため、それ以外の人が使うと作った人に対して失礼に当たります。『大したことのないもの』と捉えている意味になるためです。

例えば、レストランで食事をおごったときに、「ごちそうさま」と言われ、その返事として使うのは誤りです。

家に人を招いたときも注意が必要です。たとえ招いた側の身内だとしても、自分が作っていないのに使うと、実際に調理した人の気持ちを傷つけたり、機嫌を損ねてしまったりすることも考えられます。

また、粗末という言葉の印象から目上の人に使うと失礼な印象を持っている人もいるかもしれませんが、謙遜語であるため、正しい使い方になります。

言われたときの返事は?

自分のために時間や労力を使ってくれたわけですし、おもてなしへの感謝の気持ちを伝えるのが常識といえるでしょう。また、もてなす側としては、「口に合ったか」「喜んでもらえたか」など、とても気になるものなので感想を伝えると喜ばれます。

何がおいしかったのか具体的に伝えると、より喜んでもらえるかもしれません。例えば、「鶏肉のソースが、高級レストランの一品みたいな味で、おいしかったです。今度レシピを教えてくださいね」という具合です。

「お粗末様でした」の言い換えや類語は?

「お粗末様でした」の言い換えや類語は?
出典:pexels.com

「ごちそうさまでした」と言われた場合の返答である『お粗末様でした』の代わりに使える言葉を紹介します。方言についても触れるので、知識を深めましょう。

シンプルに「どういたしまして」

日常生活で、年齢問わず幅広く使われている言葉である『どういたしまして』に言い換えられます。相手の礼や称賛などに対して返すあいさつの言葉です。

『どう』と『する』の謙譲語である『いたす』に丁寧語の『ます』を加えた丁寧な言葉です。フォーマルなシーンでも使えますが、目上の人に対して使ってしまうと傲慢な印象を与えてしまうこともあるため、注意しましょう。

方言の「よろしゅうおあがり」

耳にしたことがない人もいるかもしれませんが、主に関西地方で使われている方言の『よろしゅうおあがり』も同じようなニュアンスを持つ言葉です。

『よい』の丁寧語が語源の『よろしゅう』と『物事の終わり』を意味する『おあがり』が組み合わさっており、『よく食べてくれました』という感謝の気持ちが込められています。家庭では、親が子どもに対して『よく食べたね』というニュアンスで言うこともあるようです。

まとめ

『お粗末さまでした』は、料理を作った人が「大したものでなく、申し訳ありません」という謙遜の気持ちを込めて使う言葉です。料理を作っていない人が使うと、実際に調理してくれた人に対して失礼に当たるため、注意しましょう。

『どういたしまして』や『よろしゅうおあがり』も似たような意味があるため、状況に合わせて使い分けましょう。

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