「勘がいい」の意味とは?
勘がいい人になりたいと願う人は多いのではないでしょうか。
子どもの頃にテストのヤマを張ってみたら当たったという人や、ちょっとした違和感を見逃さず彼氏の浮気を見抜いた人など、感がいいことで有利になることは多いものです。
また、察する力が強いことから、仕事の場でも気に入られ、頼られることもあります。
いろいろなシーンで使われる「勘がいい」という言葉ですが、そもそもどういった意味合いとして定義付けられているのでしょうか?
直感的に物事を推測・把握できるさま
勘がいいとは、直感的に物事を推測したり把握したりできることをいいます。根拠や証拠がなくても、本質を見抜くことができるセンスがあるともいえるでしょう。
時に誤解されがちですが、勘がいいことは不思議な力でも何でもありません。ほんの些細なことを頼りに分析し、正しい答えを導き出すことが得意であるということです。
類語などで言い換えられる言葉は?
「勘がいい」の類語としては、勘が当たる、勘が冴えるという言葉があります。どちらも直感がはまり、本質を見抜くセンスが冴えている、というニュアンスです。
他にも「勘が動く」という使い方もされます。勘は思考であり、動かすものであると捉えられる言い回しです。
勘がいい人の特徴
勘がいい人とは、どんな人たちなのでしょうか。彼らの勘のよさを支えている、思考や経験にはある程度共通点があるものです。
勘がいいといわれる人たちの特徴を大きく4つに分けて紹介します。自分の身の回りにいる、勘がいいといわれている人にあてはまるかどうか、チェックしてみましょう。
洞察力に優れている
勘がいい人の特徴としては、洞察力に優れていることが第一にあげられます。他の人が気に留めないような些細な事象や、普段とは少し違う言動をヒントに、直感で察することができるのです。
この優れた洞察力は、本人もあまり自覚していないことがあります。 学生の頃、テスト前に見せた先生の些細な言動からヤマ勘を張って当ててみせたり、彼氏が最近携帯を持ち歩くようになったことで浮気を感づいたり、意識せずとも普段との違いに何となく気がつくのです。
頭がよく経験豊富
ほんの少しの些細なヒントをもとに、正しい答えにたどり着くということは、頭がいいということです。物事の流れを筋道立てて整理し、論理的思考をすることが得意なので、何事も冷静に判断することができます。
また、思考力だけではなく、さまざまな経験をしていることも、勘のよさに繋がることがあります。過去に経験したことではこういった結果に結びついた、という事例を知っているからこそ、筋のいい判断ができるのです。
さらに、経験が豊富なことで、一つの出来事に対してもさまざまな可能性を予想することができるため、応用力があるともいえるでしょう。
柔軟な考え方ができる
先入観にとらわれていると、勘は鈍ってしまうものです。これはこうあるべきだ、この人はこんな行動をとるはずだ、という凝り固まった考え方をしていては、先を見通すようなことはもちろん、本質を見抜くことができません。
柔軟な考えができる人は、あらゆる可能性の中から正解を導き出すことができるのです。
仕事ができる
勘がいい人は、仕事ができる傾向があります。前述したように、論理的思考が得意で、先入観にとらわれない柔軟な発想ができる人というのは、ビジネスシーンでも重宝されます。
さらに、洞察力に優れ、周囲の人をよく観察している人は、先の展開を読むことができるでしょう。
例えば、上司が普段より真剣な表情で会議室を出入りしている様子を見たり、知らない取引先から頻繁に連絡が入ることに気づいたことで、新しいプロジェクトが始まることを察知したりすることも可能でしょう。
普通の人からすればバラバラの情報を1つにまとめて答えを出せることで、周囲の人の1歩も2歩も先を行くことができるのです。
結果を出すので上司からも可愛がられ、出世しやすいタイプでしょう。
男性より女性のほうが勘がいい?
「女の勘」という言葉があるように、女性の方が勘がいい人が多いという印象があります。
なぜ男性よりも女性の方が勘がいいといわれているのでしょうか。男と女の思考の違いと脳の作りの違いに焦点を当て、考えられる理由を紹介します。
危機察知能力が長けているため
女性は生物学的に、子どもを産み育てて遺伝子を残していくという役割があります。
そのため、自分や子どもを守り育てていく能力がある優秀な男性かどうか、ということや、子どもに危険が迫った時にすぐに助けられるか、といったことまで、我が子を守るために思考を巡らせるのです。
本能として、危機察知能力が男性よりも優れていると考えることができます。その危機察知能力が、女性特有の勘のよさとなっている可能性があります。
勘がいい人になる習慣
勘がいいことで、日常生活や仕事においてさまざまなメリットがあります。また、人生においての重大な局面で、筋のいい判断をすることができる可能性が高まるでしょう。
勘のよさは、生まれついてのものではありません。今は自信がない人でも、工夫と心がけで勘がいい人になれる可能性は十分にあります。
勘がいい人になるためにはどんな習慣が必要なのか、2つのポイントを紹介します。
人や物事を観察する
勘がいい人になるためには、観察力を磨くことが必要です。1つ1つでは意味を持たず、印象が薄いようなことでもしっかりキャッチして頭に入れておくようにしましょう。
誰も気に留めないような些細なことこそ注目することが大切です。人の表情の変化や言動、周囲で起きた小さな出来事など、観察してデータを蓄積していきましょう。そのうち「この人がこの表情を過去にしていた時は、隠し事をしていた時だった」「この小さな出来事は、近いうちに大きな出来事に発展する予兆だ」など、それらの情報が持つ意味が見えてくるようになります。
洞察力を高めるトレーニングであると同時に、論理的な思考を癖として身に付けることにも役立つでしょう。
感性を磨き自分の直感を信じる
自分の感性を磨いたうえで、直感を信じるようにすることも大切です。
映画を見たり読書をしたり、人といろいろな所に出かけて新しい体験をしてみたりなど、感性を豊かにし、心のアンテナを敏感にしておくのです。何気ない日常の中でも、物事を鋭く捉えることができるようになれば、おのずと自分の直感にも自信が持てるようになるはずです。
気持ちに従い、熟考して答えを出した自分を信じてあげましょう。もし良い結果が出なくても、次の判断の時に役立つ経験として自分の中に残ります。
感性を磨き続け、自分の勘を試す場をつくることで、勘はどんどん良くなっていくでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。勘がいい人は生まれつきではなく、経験や思考力を身に付けていくことで、勘を鋭く磨いてきたのです。
勘がいい人になりたい人は、日常生活の中で感性を磨き経験を積むことをおすすめします。
勘が良くなれば、さまざまなことに対して円滑に対応できるようになるでしょう。