似た者同士が惹かれ合うワケ
そもそも、似た者同士が惹かれ合うのにはどのような理由があるのでしょうか。くわしい理由を見ていきましょう。
人は自分と似た人を選ぶ傾向がある
基本的に、人は自分と近いものに対して安心感や親しみを覚え、遠いものに対して不安や苦手意識を抱くものです。
恋愛面でもその傾向は同じです。自分に近いと感じる異性ほど、強い親近感を感じて好感を抱くでしょう。
また、そもそも出会いの場自体が、学校や職場、趣味のサークルなど、自分と似た生育環境・知的レベル・指向を持つ人物が集まる場に限定されやすいものです。
「自分に近い人に好感を抱きやすい」「そもそも近い人としか出会う機会がない」これらの点から考えてみると、似た者同士が惹かれ合うのはごく自然な流れといえるでしょう。
違い過ぎると価値観を認めるのが難しい
なかには、「自分と全然違うタイプの人のほうが好き」という人もいるでしょう。たしかに、自分と違う相手から得られる刺激は恋の大切なスパイスです。
だからといって、違っていれば違っているほどよいというわけではありません。
というのも、自分と全然違うタイプの人というのは、価値観が大きく異なる可能性が高いからです。
価値観の違いとは、人生の方向性の違いといっても過言ではありません。ものごとに対する感じ方が大きく異なるため、お互いに認め合うことがむずかしいのです。 2人手を取り合って進んでゆく恋愛関係において、これは致命的といえるでしょう。
似た者同士カップルの特徴
似た者同士カップルの特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的なものを四つ紹介します。
金銭感覚が同じ
似た者同士カップルには、金銭感覚が同じという特徴があります。
金銭感覚が同じカップルの共通点として、以下のようなものがあげられるでしょう。
・商品に対して『高い』『安い』の感覚が近い
・収入と支出のバランスが近い
・日常生活のなかでお金をかけるものの優先順位が似ている
金銭感覚は、同棲や結婚の成否に大きくかかわるものです。一致すれば一致するほど安定した関係が築ける可能性が高いといえるでしょう。
食べ物の好みが類似
生活の基礎である『衣・食・住』の一つ『食』は、人生の根本的な喜びや命に直結する大切な要素です。 一般的には1日あたり3回もの食事の機会があるのですから、食の好みが同じかどうかは2人の関係性にも大きな影響を与えるでしょう。
大好きな人と同じものを食べて「おいしいね」と笑い合う時間はとても貴重なものです。
反対に、大好きな人と「おいしいね」と笑い合えない食事はとても味気ないものといわざるを得ません。
食べ物の好みが類似しているというのは、似た者同士カップルに共通する大きな特徴といえるでしょう。
顔や体型が似ている
似た者同士カップルのなかには、顔や体系が似ているカップルが少なくありません。これは、自分に似た人に好感を抱きやすいという本能が大きく影響していると考えられます。
丸顔・背が高い・ふくよかなど、明らかに自分と似た特徴を持つ異性を選ぶのは、ある意味理想の異性を見つけ出す本能が強く働いた結果なのかもしれません。
熟年カップルは顔つきが似てくるといわれますが、長い時間を一緒に過ごすことでお互いに歩み寄り、内面も外見も似た部分が増えていくからなのでしょう。
衛生観念が一緒
衛生観念が一緒というのも、似た者同士カップルに見られがちな特徴の一つです。
カップルというのは、ほかの誰よりもお互いに触れ合うことの多い関係です。にもかかわらず衛生観念がかけ離れていては、キスやセックスはもちろんのこと、手つなぎやハグのような軽いスキンシップさえもままならないでしょう。
衛生観念は、幼児期からの習慣で身に付くため、大人になってから変えるのがむずかしいものでもあります。
お互いに相手を「不潔」とも「潔癖」とも感じない。そんな絶妙なバランスが必要といえるでしょう。
似た者同士カップルのメリット
では、似た者同士カップルならではのメリットにはどんなものがあるのでしょうか。とくに大きなものを三つ紹介します。
相手の気持ちを理解できる
似た者同士カップルのメリットといえば、なんといっても相手の気持ちを理解できることです。
お互いの価値観や感受性が近いため、いま相手がなにをどんなふうに感じているのかが手に取るようにわかるでしょう。
相手を理解する努力を必要とせず、ありのままで理解できるのですから、パートナーとしてこれほど相性のよい相手はいません。
2人が安定した関係を築いていくうえで、相手の気持ちを理解できるのはこの上ないメリットといえるでしょう。
相性がよく一緒にいて気楽
似た者同士の2人では、自然体のままで相手に合わせることができるので、必要以上に気を使う必要がありません。
付き合いたてのカップルにありがちな、お互いの価値観や考え方をすり合わせるための苦労もしないまま、あたりまえのように一緒に過ごせるでしょう。
まるでもう1人の自分と一緒にいるような居心地のよさは、似た者同士カップルならではのメリットなのです。
結婚した後を想像しやすい
大人の恋愛では、たとえ直接口にすることはなかったとしても、お互いに心のどこかで結婚を意識するでしょう。
そんなときも、似た者同士カップルであれば、結婚後の相手の姿や変化を具体的にイメージしやすいというメリットがあります。
結婚は、失敗したときのデメリットが大きいぶん、事前のシミュレーションや準備がとても重要です。
ほぼ現実に近いシミュレーションとそれに合わせた準備ができるのは、似た者同士カップルの大きなメリットといえるでしょう。
長く付き合う秘訣
いくら似た者同士カップルとはいえ、うまく関係を続けていくためには最低限のルールが必要です。
ここでは、似た者同士カップルが長く付き合うための秘訣について確認していきましょう。
お互いを尊重する
似た者同士カップルでは、お互いに対する理解が深いぶん、ついつい相手のことを自分の一部のように考えてしまいがちです。
その傾向が強くなると、相手の意見を確認せずに独断で行動してしまったり、無意識のうちに相手の存在をないがしろにしてしまったりといったことにもなりかねません。
どんなに自分と似ている相手だったとしても、あくまでも自分とは別の自立した人間だという認識を失わないようにしましょう。相手を尊重することは、相手から尊重されることにもつながるのです。
マンネリしないために努力する
似た者同士カップルは、お互いを知り尽くしているだけあって、比較的マンネリになりがちな傾向があります。
どんなカップルであれ、長期間の付き合いになればある程度のマンネリはやむを得ないものですが、それが恋愛をする上で妨げになることに変わりはありません。
マンネリを防ぐための効果的な方法として、服装やメイク、ふるまいなどを工夫しましょう。できるだけ新鮮さを失わない努力をすることで、お互いを深く理解しつつもマンネリのない理想的な関係を築けるでしょう。
まとめ
似た者同士カップルがうまくいくといわれる理由には、金銭感覚や食べ物の好み・顔や体型・衛生観念といった、人としての基本的な部分にまつわるたくさんの共通点があげられます。
こうした共通点は、お互いを深く理解し合う上での大きなメリットがある一方で、マンネリなどのデメリットの原因ともなるものです。
お互いを尊重し、新鮮な関係を保つ努力をすることで、似た者同士カップルは末永く安定した関係を築けるでしょう。