私がモラハラに気づくまで
二人で旅行に行ったときのこと。
「どこに行きたい?」
とカレに聞くと、「優子の好きなところでいいよ」と優しい答えが返ってきた。
後ろからギュッとされた状態でパソコンを見つめ、「〇〇行きたいな」「ここのホテルがいいかな」なんて相談をしながらイチャついていた。
そう、これが私の好きな優しいカレだった。
でも、山や海の天気のように、カレの気分はすぐに変わる。雲一つない晴天だったはずの空にモクモクと雨雲が広がり、ゴロゴロと雷が鳴り始めるまで、それほど時間はかからなかった。
「あー腹減った。まだ決まらないの?」
「ぶっちゃけどこでもいいんだけど」
「せっかく稼いだ金がまたぶっ飛ぶねー。俺、今月金欠だから優子立て替えておいてくれる? お前が決めたんだし」
と早口で私を罵ったあと、部屋には深いため息と、忙しなく貧乏ゆすりをする彼の足音が響き始めた。
これ以上、刺激を与えないように……。
思い返すと、私はいつもカレの機嫌を伺いながら付き合っていた。ちょっと遅刻しただけで怒鳴り散らされ、会社の同僚と飲みに行っただけでスマホを投げつけられ、「お前のせいだ」「そんなこともできないの?」と馬鹿にされた。
今まですべて「愛情の裏返し」だと信じて我慢していたけれど、友人との何気ない会話でハッと目が覚めた。自分の感情をコントロールできずに八つ当たりするカレは、“モラハラ彼氏”以外の何者でもないと……。
どうすれば逃げられる?
モラハラ彼氏だと確信してからすぐに、別れを決意した。
でも、モラハラ彼氏って別れ話をすると逆上するって聞いていたから、とにかく逃げることを考えた。スマホを解約して、電話もメールもLINEも、すべてのSNSをリセット。もちろん引っ越しもして、転職も済ませてから、カレからの連絡をすべて遮断した。
それからしばらく続いた穏やかな日々。でも、それも時間の問題だった。どこかで情報を得たのか、仕事から帰ると玄関の前にカレが立っていた。
「俺のこと馬鹿にしてるの?」
「お前、サイテーだな」
私を見るなり低いトーンで威嚇。久しぶりのモラハラに恐怖を感じ、すぐに警察を呼んで対応してもらいました。
結局ストーカー規制法が適用され、それっきりカレから嫌がらせを受けることはなくなりましたが、念のためもう一度引っ越しを余儀なくされた優子さん。「別れるためにお金がかかった」「精神的に疲れた」と話していましたが、最後には「次は絶対にいい恋をする」「モラハラ男には引っかからない」と恋愛に対する前向きな気持ちも語ってくれました。
彼氏と付き合い始めてから、「自分に自信がなくなった」と感じる女性は要注意!もしかするとあなたの彼氏も“モラハラ彼氏”かも……。
Editor:mook
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