wtfにはどんな意味がある?
ネイティブは『スラング』と呼ばれる言葉を日常的に使用します。『wtf』は、一見アルファベットの羅列にしか見えませんが、意味を理解すればチャットやSNSでスムーズな会話が楽しめるようになります。意味と使い方を確認しましょう。
「What the fuck」の略
『wtf』は、『What the fuck』の頭文字を取ったスラングで、日本語に訳すと「なんてことだ!」という意味になります。チャットやSNSでは、wtfと省略されるケースが大半で、主に友達同士の会話で用います。
スラングはビジネスシーンや目上の人に対して使うにはふさわしくないと覚えておきましょう。とりわけ、『fuck』は汚い言葉の代表格で、欧米では放送禁止用語とも言われるほどです。
What the fuckの場合、fuck(クソ・チクショウ)というインパクトのある語によって、前の疑問詞『what』が強調されています。
似たような表現方法には、『What on earth』が挙げられるます。on earth(地球上)というスケールの大きさを伴うことで、「What on earth~?(一体全体、何があったの?)」という驚きが表現されているのです。
wtfの例文
wtfは大きく二つの使われ方があります。一つは、『疑問の強調』としてのwtfです。この場合、意味は「なんだって?」になります。
- wtf are you saying?(なんだって?今なんて言った?)
相手に聞き返す際、通常は『pardon』や『sorry』を使いますが、親しい間柄であれば、少し乱暴に「wtf?」と言う場合もあります。
一方で、誰かの言動や出来事に対する『自分の感情』を表すときにも使います。喜び・感嘆・怒りなど、シチュエーションによってニュアンスが変わる点に注意しましょう。
- wtf? Are you kidding me?(なんだって?冗談だろう)
- You’re such an asshole!(あんたって最低!)―wtf!(なんだって!)
wtfに似ている表現
wtfの類似表現としては、『What the hell』や『What the heck』などが挙げられます。
- What the hell is this?(これは一体何なんだ?)
- What the heck? I can’t log into my account.(どうしちゃったの?アカウントにログインできない)
どちらも疑問詞whatを強調する表現で、wtfと同じような意味合いがあります。What the fuckよりは控えめな印象のため、人前でfuckを使うのがはばかられるときに使うとよいでしょう。
ただ、どちらも砕けたスラングであることには変わりがなく、TPOを考えて使う必要があります。
wtfを使うシーン
たった3文字ながら、自分の感情をリアルに表現できるのがwtfの便利なところです。ネイティブは、具体的にどんなシーンでwtfを使っているのでしょうか?代表的な二つの場面と例文を紹介します。
驚いたとき
突然のことに驚いたときや、相手の言動に「信じられない!」「マジか?」「何それ?!」とリアクションするときにwtfが使われます。
「What a surpirise!(びっくりしたよ!)」や「Are you serious?(本気で言ってるの?)」と同義です。
- wtf!Are you crazy?(なんだって、気は確かか?)
- wtf!I didn't know she was only 17.(信じられない、彼女が17歳なんて知らなかった)
- I think I’m going to drop out from school.(学校を辞めようと思ってるんだ)―wtf?(マジか?)
怒っているとき
人が突然列に割り込んできたときや相手に嫌なことをされたとき、ふざけた態度にいら立ちを感じたときは、wtfで怒りを表現しましょう。
日本語にすると「はぁ?」「何それ?」「なんてことをするんだ!」「チクショウ!」というニュアンスになります。また、「うんざりだよ」「やれやれ」といったような失望や不快感を表すときも使えます。
- wtf!This man just cut me off.(何?この人割り込んできたんだけど)
- wtf. I don't care what you say.(知るか、あんたがどう言おうが関係ない)
wtfに対して返事のし方
相手が『wtf』を使ってメッセージを送ってきた際はどのように返事をするのがよいのでしょうか? wtfには、驚きや戸惑い、怒りなどさまざまな感情が込められています。その場の雰囲気や相手の心情に合った言葉を返しましょう。
相手に同調する場合
相手の驚きや怒りに同調する場合は、「Yeah」と相手の感情を受け止めた上で、自分の感想や気持ちを述べるのが通常です。
「分かる!」「だよね」と同調したいときは、『I know』を使いましょう。『I agree(同意するよ)』『Exactly(まさに)』『Completely(完全にそうだ)』の表現もよく用いられます
「本当に信じられないよ」と、相手に自分の感情を伝えたいのなら『No kidding(冗談だろう)』を使うのもよいでしょう。
相手をなだめたい場合
相手がいら立っているとき、日本では「まぁまぁ」「おいおい」といって相手をなだめます。英語では、『Relax(落ち着いて)』や『Calm Down(気を静めて)』などを用いるのが一般的です。
また、日本人が知っている『Come on』は「来いよ!」という意味ですが、ネイティブは「まぁまぁ…」という意味合いで「Come on now, don't be so upset.(まぁまぁ、そう怒るな)」ということもあります。
若者の間では、『Chill out(頭を冷やせ)』というスラング表現もよく使われます。あまり品のよい言葉とはいえないため、親しい間柄だけにとどめましょう。
wtfのまとめ
wtfは親しい仲間内のみで使われるスラングの一つで、驚きや怒り、戸惑いを感じたときに使うのが一般的です。相手がどんな感情を抱いているかは文脈で判断しましょう。多くの人が知るように、What the fuckのfuckは品を欠く表現です。
ネイティブはTPOをきちんとわきまえて使っていますが、英語の感覚があまり身についていない日本人の場合、使うべきではない場面でwtfを連発してしまうケースがあります。wtfに関しては、状況をよく考えた上で使うようにしましょう。