【プロフィール】世間を騒がせる鬼才
名前:ホアキン・ラファエル・フェニックス(Joaquin Rafael Phoenix)
生年月日:1974年10月28日(44歳)
出身:プエルトリコ
身長:173cm
芸能一家で育つ
兄は今は亡き天才俳優リヴァー・フェニックス
両親が入団したカルト宗教に大きく影響され、幼い頃から肉体労働や路上ライブでギターを演奏するなど、決して裕福とはいえない生活を余儀なくされた兄のリヴァー・フェニックス(River Phoenix)。路上ライブをすることで「人前で芸をする」ことに興味をもつようになり、俳優デビュー。1986年に製作された4人の少年による青春映画『スタンド・バイ・ミー』で一世を風靡した。
姉レイン・フェニックス(右)と妹サマー・フェニックス(左)
女優で姉のレイン・フェニックス(Rain Phoenix)は、両親や兄リヴァーとともに南米を転々とし、貧しい頃にはリヴァーとともに路上ライブで歌を歌うなどして生活費を稼いでいたそう。その才能が花開き、現在は女優業だけでなく歌手としても活躍している。また、妹も同じく女優のサマー・フェニックス(Summer Phoenix)。子役時代からTVドラマを中心に出演し、また身長170cmという抜群のスタイルを活かしてモデルとしても活躍中。
3女のリバティー・フェニックス
フェニックス家の3女リバティ―・フェニックス(Liberty Phoenix)。次女サマーと同じく80年代を中心にTVドラマなどに出演し、現在は環境に優しい日用品や建材を扱う「インディゴグリーンストア」を経営するなど、環境活動家として貢献している。
ベン&ケイシー・アフレックとの関係
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』や『オーシャンズ』シリーズなど数々の有名作品に出演するケイシー・アフレック(Casey Affleck/左)と次女のサマーは2016年まで婚姻関係にあり、現在は離婚。弟は『ジャスティス・リーグ』で主演を務めたベン・アフレック(Ben Affleck/右)。
「フェニックス」と改名した理由
ホアキンが誕生する前、生粋のヒッピーであった両親は薬物にのめり込んでいたそう。しかし薬物から抜け出すために「神の子供たち」という性的虐待によって神の愛を表現する宗教に入団。それからしばらく加入していたが、信仰心を失った彼らは1978年に宗教を脱退。再び新しい生活をスタートさせるべく、苗字を「フェニックス」に改名したという。
スペイン語を流暢に話す
宗教を脱退しアメリカに戻ってきたフェニックス一家は、生活基盤を失い無一文の状態に。生活費を稼ぐために両親は共働き、子供たちも街頭で金銭を恵んでもらう日々を送ることに。しかし、兄リヴァーがCMに出演したことにより、ホアキン以外の兄妹は俳優の道へ。ホアキンは父親とともに南米を旅して回り、その経験から現在英語の他にスペイン語を話すことができるという。
極度の菜食主義
ホアキンは、肉はもちろん牛乳やチーズなどの酪農製品を食べない完全菜食主義者(ヴィ―ガン)。幼い頃に家族と釣りに行き、残虐な方法で魚を殺した光景が今でも忘れられないそう。動物解放戦線(ALF)という、動物虐待に対する救済活動を行う団体にも所属しており、ALF活動家としても実績を残している。その活動が評価され、2015年には女優ナタリー・ポートマンとともに「最もセクシーなベジタリアン」という称号を手に入れたことも。
口元の傷跡について
ホアキンは生まれつき「口唇口蓋裂」という、上唇と口蓋が割れている病態であったことを告白。幼い頃に手術したからか、現在も人中の近くに傷跡が残っていることが分かる。
【幼少期~10代】兄リヴァー・フェニックスの影響で俳優を志す
4歳(1978年)故郷から引き離されることに
両親の宗教の影響で、当時4歳だったホアキンは故郷プエルトリコからアメリカへ移住。フェニックス一家は当時かなり貧困に苦しんでいたようで、生活するのに精一杯だったという。
8歳(1982年)『Seven Brides for Seven Brothers』で兄とともにTVデビュー
アメリカのミュージカルドラマ『Seven Brides for Seven Brothers』の13話「クリスマス・ソング」に脇役として出演し、兄リヴァーとの初共演を果たした。当時ホアキンは8歳。この頃から本格的に俳優業に対する興味を持ち始めたという。
12歳(1986年)『スペースキャンプ』で映画初出演
デビュー映画は、リー・トンプソン主演のSFアドベンチャー映画『スペースキャンプ』。現在のワイルドな雰囲気とは違い、ぱっちりした瞳とあどけない表情を観ることが出来る貴重な作品となっている。
15歳(1989年)『バックマン家の人々』で全米青年芸術祭最優秀俳優勝ノミネート
子育てに苦しむバックマン家に焦点を当て、家族の素晴らしさを伝えたホームコメディ。ホアキンは長女ヘレン(ダイアン・ウィースト)の息子役として抜擢され、本作で反抗期真っ最中のゲイリー役を見事に演じきった。その演技が世間の注目を集め、若手俳優に授与される最優秀俳優賞ににノミネートされた。
19歳(1993年)兄リヴァーの死
1993年のハロウィンの夜、ホアキンとリヴァーはジョニー・デップが運営するナイトクラブ「ザ・ヴァイパー・ルーム」を訪れる。しかしそこで、ホアキンの目の前でリヴァーが死亡するという事件が起きる。原因は薬物の過剰摂取。ホアキンは悲しみと衝撃を隠せず、リヴァーが過去に購入したコスタリカの牧場に逃避し、しばらくこもっていたという。
【20代】兄の死を乗り越え、俳優業復帰
21歳(1995年)映画『誘う女』で映画界に本格進出
兄の死から2年後、『誘う女』のオーディションのためにニューヨークへ戻ったホアキン。見事オーディションに合格した彼は、本作で無事映画界に復帰。本作がきっかけで、とんとん拍子で映画出演を果たすことに!
21歳(1995年)女優リヴ・タイラーと2年間交際
ホアキンが21歳のときに、3歳年下の女優リヴ・タイラーと2年間交際。あるインタビューで彼は「本当に彼女のことを必要としていたし、また彼女も僕のことを必要とし、愛してくれたよ」と若き甘酸っぱい恋について語った。またリヴも「彼は私の初恋だったのよ」とホアキンが初恋相手だったことを告白。まるで学生のようなピュアな愛を育んでいたよう。
23歳(1997年)『Uターン』でクロトゥルーディス賞助演男優賞ノミネート
社会派監督オリヴァー・ストーンが手掛ける、男の何気ない妻への嫌悪感から繰り広げられる不条理サスペンススリラー。本作では気狂いな暴君役を演じ、クロトゥルーディス賞助演男優賞にノミネートされた。
23歳(1997年)『秘密の絆』で恋人リヴと共演を果たす
恋人の兄と肉体関係を持ってしまった女子高生の苦悩を描いたメロドラマ『秘密の絆』。ホアキンは女子高生パメラの恋人役として出演。パメラ役にはリヴ・タイラーが抜擢され、本当の恋人同士が本作でも恋人役を演じていると話題になった。
非営利団体「To Write Love On Her Arms」を共にサポート
2年間の交際の末ホアキンとリヴは破局したものの、その後も2人は友人として親密な関係を築いているそう。うつ病や自傷行為などに悩む人々を手助けする「To White Love On Her Arms」に所属し、慈善活動にも積極的に参加している。
26歳(2000年)『グラディエーター』で注目を浴びる
古代ローマ帝国を舞台に、ホアキンの他にラッセル・クロウ、リチャード・ハリスなど豪華キャストを迎え、皇帝への復讐に向け死闘を繰り広げるアクションムービー。17代ローマ皇帝コモドゥスを演じたホアキンの、悪役のハマりっぷりに脱帽。彼の見事な演技は絶賛の嵐に包まれ、本作で彼はアカデミー賞やゴールデングローブ賞助演男優賞にノミネートされた。
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26歳(2000年)個性派俳優として名を馳せる
20代半ばになり、映画界に完全復帰したホアキン。「個性派俳優」として映画批評家からも高く評価され、若いながらも映画業界で欠かせない存在に!
26歳(2000年)『クイルズ』で美しい神父役を演じる
数々の官能的な作品を世に生み出してきたフランスの小説家マルキ・ド・サドの実話をもとに作られた作品。精神病棟を舞台にしたセクシャリティな内容の本作で、ホアキンは病棟を仕切る色気溢れる美しい神父役を演じている。
27歳(2001年)問題作『戦争のはじめかた』で主演を務める
冷戦が終結する直前。好き放題に危険物を密造したり麻薬に手を出す米軍をアイロニカルに描いた『戦争のはじめかた』。本作で初主演を果たしたホアキン。皮肉たっぷりの新感覚ブラックコメディをお見逃しなく。
モデルのトパーズ・グリーンと4年間交際
2001年より交際していたのが南アフリカのモデル、トパーズ・グリーン。モデルの仕事でニューヨークを訪れた際にホアキンと出会い、交際に発展したという。彼女は故郷南アフリカの貧困層を助けるために2005年「The Lunchbox Fund」という非営利団体を設立しホアキンとともに支援。また彼女もベジタリアンであることから、2人の嗜好はぴったりだったよう。
28歳(2002年)『サイン』
元牧師の畑に突如ミステリーサークルが出現したことがきっかけで、次々と不可解な出来事が起こり、その兆候 “サイン”を明らかにしていくSFサスペンス映画『サイン』。ホアキンは牧師の弟役として出演。『シックス・センス』など名作を手掛けたM・ナイト・シャマランの世界観とホアキンのアクションシーンに注目。
29歳(2003年)『ブラザー・ベア』で声優に初挑戦
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが10年ぶりに製作した、動物と人間の心理を描いたアニメーション映画。ホアキンは主演のキナイ役に抜擢され、本作で声優に初挑戦した。
【30代】俳優業も恋愛も波に乗る
30歳(2004年)『ヴィレッジ』
『サイン』に引き続き、シャマラン監督と2度目のタッグを組んだダークファンタジー。小さな村に澄む少年ルシアスは「森に入ってはいけない」という村の掟を破り、森にある赤い実の植物を摘んで戻ってくる。その「赤色」が森に潜む怪物を呼び寄せ、平和な村に衝撃が走る……。
30歳になり、かつてのあどけなさが抜けてぐっと男前になったホアキン。以前より磨きがかかった演技には目が離せない!
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31歳(2005年)『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』で映画賞を総なめ
俳優や歌手として活躍したカリスマ、ジョニー・キャッシュの生涯について、妻のジューン・カーターとの関係を中心に描いたラブロマンス。
主人公ジョニーをホアキンが演じ、妻のジューン役にはリース・ウィザースプーンを迎えた。作中の歌は全て2人の生声であり、演技とともに美声が大絶賛された。アカデミー賞やゴールデングローブ賞などの映画賞を総なめした傑作となっている。
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32歳(2006年)恋多き女優 リンジー・ローハンと交際
この頃に交際が噂されたのが、30人以上のセレブとの関係を持ったと噂の破天荒女優リンジー・ローハン(Lindsay Lohan)。どうやら真剣な交際ではなかったようで、短期間交際かと思われたが、2010年に再びワシントンのナイトクラブでデートしているところをキャッチされている。
33歳(2007年)『アンダーカヴァー』でピープルズ・チョイス・アワード受賞
マフィアが経営するナイトクラブでマネージャーとして働くボビー。エリート警察官の兄に、マフィアを裏切って潜入捜査に協力するよう持ちかけられるが……。
ホアキンの他にマーク・ウォールバーグやエヴァ・メンデスなど豪華キャストが集結したクライムアクション。主人公ボビー役を演じたホアキンの、美しい目で訴えかける演技に注目!
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34歳(2008年)『トゥーラバーズ』
ロシアの文豪ドストエフスキー作『白夜』をモチーフにした、3人の男女が恋に悩み続けながらも真実の愛を見つけていくラブストーリー。苦しみ、もがきながら壊れていくホアキンの見事な演技に思わず感情移入してしまうとの声も。
34歳(2008年)俳優業を引退すると嘘をつき全米から大ブーイング!?
2008年に突如俳優を引退しラッパーに転向すると表明したホアキン。ファンの間では、これまでに数々のヒット作に出演してきた彼を惜しむ声が続出。その翌年にはヒゲに覆われた何とも怪しい姿で公の場に登場。即興でラップを披露し盛り上がるものの、観客と暴動を起こすほどの大騒ぎに。しかしラッパー転向は全て嘘であり、彼が仕掛けたいたずらだったことが判明。全米ではもちろんブーイングが殺到!
36歳(2010年)『容疑者、ホアキン・フェニックス』
全米を騒がせたいたずらをドキュメンタリー風に仕上げた本作。監督にはケイシー・アフレックを迎え、ホアキンとは初タッグを組んだ作品となった。真面目な印象のホアキンが全力でふざけ、ぶっ飛んだ姿を観ることができる。
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38歳(2012年)『ザ・マスター』での演技が大絶賛される
アルコール中毒に苦しむ元海軍の青年が豪華客船の船長の宗教的思想に惹かれていき、徐々に絆を深めていく姿を描く『ザ・マスター』。元海軍のフレディ役にホアキン、船長のランカスター役にフィリップ・シーモア・ホフマンを迎える。人間の本能と強い友情を見ることができる、スリリング要素も含まれたヒューマンドラマ。『ウォーク・ザ・ライン』に続き数々の映画賞を受賞し、快挙を成し遂げた。
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39歳(2013)20歳下のDJ、アリー・テイルズとの短期間交際
2013年のとある冬の日にデート報道でキャッチされたのは、おそろいのスニーカーで仲良く手を繋いで歩くホアキンと当時19歳のDJ、アリー・テイルズ。20歳の歳の差がありながらも、大人の考え方をもつ彼女とは年齢差を感じさせない順調な交際をしていたそう。
39歳(2013)『her/世界でひとつの彼女』で現在の妻 ルーニー・マーラと出会う
妻と別れた孤独な男が、ふとしたことがきっかけでAIに恋をするSFラブストーリー。主人公セオドアにホアキン、AIのサマンサの声役にスカーレット・ヨハンソン迎える。
本作で現在の妻ルーニー・マーラと初共演を果たしたホアキン。撮影中、美しいルーニーに惹かれつつあった彼だが、彼はルーニーに嫌われていると勘違いしていたそう。実際にはルーニーもこの時期すでにホアキンに好意を持っており、交際に発展する一歩前の関係であった。
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2018年『マグダラのマリア』でルーニーと2度目の共演
家族に結婚を強要されて辛い思いをしながら暮らすマリアがイエス・キリストに出会い、教えを伝えるために旅に出る歴史映画。マリア役にはルーニー、キリスト役としてホアキンを迎え、2度目の共演を果たした。この頃にはすでに交際していたようで、順調に愛を育んでいた様子。
2019年7月に婚約報道
約2年間の交際の末、2019年7月にホアキンとルーニーが婚約したとの報道が。2人の正式な発表はまだないが、結婚した2人の姿を見るのが待ちきれない!
2019年6月にロサンゼルスでキャッチされたルーニー・マーラの左手の薬指には、ホアキンから贈られた婚約指輪が。ダイヤの輝きとその大きさに驚き!
趣味や嗜好もぴったり
2人は趣味も合うようで、空手を楽しむホアキンとルーニーがキャッチされている。セレブながら気取らず、飾らない彼らの姿には思わず親近感を抱いてしまう。
【40代】映画史に残る作品を生み出す
40歳(2014年)『インヒアレント・ヴァイス』でゴールデングローブ賞主演男優賞受賞
『ザ・マスター』に引き続きポール・トーマス・アンダーソン監督と再タッグを組み、現代アメリカ小説家トマス・ピンチョンの原作をもとに実写化した探偵映画。コミカルな要素溢れる演技が高い評価を得て、ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞し快挙を成し遂げた。
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41歳(2015年)『教授のおかしな妄想殺人』でエマ・ストーンと共演
アメリカの小さな大学に教授として雇われた、哲学を研究する気難しい性格のエイブ。彼の講義を履修するジルは、彼の妙な魅力に徐々に惹かれていき、逢瀬を重ねていくが……。
ホアキンとエマ・ストーンをW主演に迎え、コメディの巨匠ウディ・アレンがメガホンを取った本作。ホアキンはこのために体重を大幅に増やしたそう。メタボでどこかだらしのない彼の演技に注目。
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43歳(2017年)『ビューティフル・デイ』でカンヌ国際映画男優賞受賞
トラウマを抱えてためらいなく暴力を振るう元軍人のジョー。母とともに行方不明の少女を捜査することで報酬を得ていた親子であったが、ある依頼が舞い込んだことがきっかけで彼らの生活が狂い始める……。
第70回カンヌ国際映画祭で上映された際に、盛大なスタンディングオベーションが起こったほど最高の評価を得た本作。ホアキンは男優賞を受賞した。
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44歳(2018年)『ドント・ウォーリー』でルーニーと3度目の共演
実在した風刺漫画家ジョン・キャラハンの生涯を描いた伝記映画。重度の事故に遭い車椅子生活を余儀なくされたジョンは、アルコールにまみれながら絶望に苦しんでいた。しかし、持ち前のユーモアを活かして誰にも真似出来ない漫画を描き続ける。
これまでもドキュメンタリーや伝記映画など、自分以外の人生を見事に演じてきたホアキン。ホアキンの怪演のみならず、妻ルーニーの可愛らしいベリーショートヘアにも注目!
44歳(2018年)『ゴールデン・リバー』
ゴールドラッシュ真っ最中のアメリカのオレゴン州。普通の生活を望むイーライと、裏社会での成功を夢見るチャーリーは生粋の殺し屋。彼らのもとに舞い込んできた政府からのある依頼に魅せられ、周りの人を巻き込み犯罪に手を染めていく。
フランスの名匠ジャック・オーディアール監督が手掛けたクライム映画。ホアキン始め、ジョン・C・ライリーやジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドなど豪華キャストを迎え、サスペンス要素も踏まえながら4人の熱い友情を描いている。
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ホアキン史上最高傑作『ジョーカー』(2019)へのこだわり
1981年、バットマンが出現する前のゴッサム・シティ。コメディアンを目指すアーサーは、母の「どんな時でも人々を楽しませなさい」という言葉をを胸に、ピエロに扮装して大道芸人として生活していた。
ある日いつものようにピエロの仮装をして店の看板持ちをしていたところ、不良少年に絡まれて襲撃に遭ってしまう。アーサーが襲われたことは職場でも話題になり、心配した同僚の1人が護身のためにと拳銃を渡す。あることがきっかけで思わずその拳銃を手に取ってしまった彼は、のちに悪に手を染める「ジョーカー」へと変貌し、悲劇へと追い込まれてゆく……。
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監督・脚本はトッド・フィリップス、プロデューサーにはブラッドリー・クーパーを起用
映画『ハングオーバー!』シリーズでタッグを組んだトッド・フィリップス監督とブラッドリー・クーパーが、『ジョーカー』の製作を全面的に指揮。ブラッドリーは本作でプロデューサーを務め、脚本のフィードバックや映像の編集などを担当したとのこと。トッド監督はブラッドリーについて、「最も信頼している親友であり、コラボレーターの1人だよ」と彼を絶賛し、親密な仲であることを語っている。
役作りのために4か月で24kgもの減量を果たす
ジョーカー役に抜擢される前は約82キロあった体重を、ホアキンはわずか4か月で58キロまで落としたという。その驚くべきダイエット方法は、なんと1日にりんご1個のみ。時々野菜を摂取することはあったものの、徹底的にカロリーを制限した。栄養士にはバランスの良い健康的なダイエット法を勧められたものの、無茶なやり方で極限まで痩せて役に挑んだよう。彼のストイックすぎる役作りから、ジョーカーへの本気さが伺えた。
旧作の主演ヒースレジャーを超えた!?圧巻の演技力
バットマンとその最大の敵ジョーカーが死闘を繰り広げる『ダークナイト』でジョーカーを演じ、伝説とも呼ばれた亡き名優ヒース・レジャー。ホアキンの演技は、ヒースの演技力を超えたのではないかという声が。笑顔を繕い、ピエロの「人々を笑わせる」役割を果たしつつも、瞳の奥は笑っていない。狂気を感じさせる極悪な人物のはずなのに、常に悲哀の表情を浮かべる彼に何故か共感してしまう。絶望的で引きずりこまれるような傑作を、ホアキン自身が作り上げたのだ。
ピエロの化粧の変化
ホアキンは自分で化粧をしたいとトッド監督に申し出て、ピエロメイクを猛特訓したそう。メイク写真を度々監督に送っていたようだが、監督からは「プロのメイクさんにお願いしよう」と言われてしまったらしく苦笑い。しかし唯一、痩せこけた自分の姿を鏡に映しながら、ゆっくりと顔を白塗りにしていくシーンはホアキン自身が担当している。不気味ながらも人々を惹きつけるメイクシーンに注目したいところ。
ジョーカーのメイクを担当したのは、『グレイテスト・ショーマン』や『プラダを着た悪魔』などに出演した俳優のメイクも手掛けた、メイクアップアーティストのニッキー・レーデルマン。彼女のメイクとホアキン自身が施したメイクの変化を比較してみながら鑑賞するのも、本作の楽しみ方のひとつ。
世界でもすでに絶賛の嵐!アメコミ映画初のグランプリに
2019年8月26日から9月7日にかけて開催されたベネチア国際映画祭にて、最高賞である金獅子賞に輝いた本作。ホアキンは早くもアカデミー賞主演男優賞は確実と言われており、オスカー最有力候補に。また作品賞にも候補が上がっているなど、映画賞を総なめするのではないかと期待がかかっている。世間を騒がせている、ホアキンの怪演をお見逃しなく。
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