でき婚の現実が知りたい
結婚に至るプロセスの一つとして、でき婚・もしくはおめでた婚と呼ばれるものがあります。子どもができたことでカップルが親となることを決意し、必然として籍を入れ、夫婦となるのです。
実際に自分ができ婚をすることになった立場の人にとって、自分と同じ状況の人が世の中にどれくらいいるのか、また、でき婚ではない夫婦と比べて離婚率はどのくらいなのかが気になるという人も多いのではないでしょうか。
でき婚をする割合とは
世の中の価値観が変化していくにつれ、でき婚は今やそうめずらしいものではなくなりました。2015年度の厚生労働省の調査では、結婚してから1人目誕生までの期間が1年未満の夫婦の数は28.9%という数値が発表されています。
もちろん結婚後2カ月足らずのうちに妊娠した、という例もあるはずですが、妊娠発覚から出産までの平均的な期間を考慮すると、約4分の1の夫婦はでき婚だといえるでしょう。
でき婚の離婚率は高め?
よく、でき婚の不安要素としてあげられるのが離婚率の高さです。でき婚をした夫婦のうち、5年以内に離婚するのは約8割と言われています。
カップルのうちに妊娠、結婚、出産までのステップについて互いに話し合い納得し、さらに経済的な安定が確保できているようであれば「こんなはずではなかった」という事態も少なくなります。
逆に、妊娠という事実に流されるままに結婚したり、互いにまだ若く経済基盤が整っていない状態だったりする場合は、不安・不満が離婚に繋がりやすいでしょう。お互いに夫婦・親になるという自覚をしているかどうかがカギとなってきます。
でき婚をした芸能人もチェック
でき婚が一般化してきた要因の一つに、芸能人カップルができ婚を公表するようになったこともあげられるでしょう。
2012年にでき婚を公表した、ジャニーズの赤西仁さんと女優の黒木メイサさんは、2017年に第2子も授かっており、順調な結婚生活を伺わせます。
人気俳優の瑛太さんと歌手の木村カエラさんも2010年にでき婚しており、非常に仲睦まじい夫婦として知られています。
さらに、2017年にでき婚したEXILEのTAKAHIROさんと女優の武井咲さんの突然のニュースには当時驚いた人も多いのではないでしょうか。2018年3月には第1子が生まれています。
でき婚して幸せに過ごしている芸能人カップルを見ると、実際に自分ができ婚するという場合でも少し心強く感じられるのではないでしょうか。
でき婚への本音
世の中のでき婚率や離婚率など、数字で現実について触れてきました。次は、でき婚に向ける多くの人の本音についてみていきましょう。
でき婚に対して肯定的な意見を持つ人もいれば、あまりいい印象を持っていない人がいるのも事実です。
自分自身ができ婚することになったときに、どんな意見を向けられる可能性があるかの心構えになるかもしれません。順にチェックしていきましょう。
結婚へ踏み切るいいきっかけに
肯定的な意見の代表格が「子どもが結婚へ踏み切るためのきっかけになるならいいのでは?」というものです。
お互いに何となくだらだら付き合って結婚のタイミングを逃している場合、妊娠を機に子どもに対する責任感が芽生え、ゴールインするのです。
他にも男女ともに30歳前後となると、ライフプランへの不安や将来の不妊治療の大変さを考慮し、でき婚に前向きな意見が出てきます。
ネガティブな意見もあり
逆にでき婚に対してネガティブな意見の代表が「無計画に見える」というものです。子どもが出来たから仕方なく結婚した、という風にも捉えられることがあるため、責任感を疑問視する声が多く見られます。
とくに女性側の親や親族から男性に対して印象が悪そう、という声も多く、世間体が気になるという意見が多いです。
でき婚の場合の親への報告は?
でき婚の場合、一番に気になるのはお互いの親の反応です。前述したように、でき婚に肯定的なケースも否定的なケースもあるため、手順をしっかり踏んでできるだけ好印象を持ってもらう必要があるでしょう。
親にでき婚を報告する際に、おさえるべきポイントを2つまとめました。
できるだけ早い段階で挨拶を
妊娠がわかれば、できるだけ早く親に報告するべきでしょう。親の反応が不安でなかなか切り出せない…という気持ちもあるかもしれませんが、親としては報告が遅くなるほど不安です。
「結婚はもちろんの事、妊娠しているなんて大切なことをなんですぐ言わなかったのか」と後からしこりを残すことにもなりかねません。
さらに、妊娠した女性の身体はデリケートです。ストレスや緊張がかかる報告は、母体のためにも早めに済ませて安定した気持ちにしておくことをおすすめします。
誠意をしっかりと見せることが大事
結婚の報告の際、誠意を見せることが大切です。とくにでき婚の場合にかならずおさえておきたいのは、結婚・妊娠の本来の順序が逆になったことに対する謝罪です。親は特に気になるところですので、しっかり伝えましょう。
また「最初から結婚するつもりだった」「2人とも妊娠したことを嬉しく思っている」という2点を伝えることも大切です。決して流されて仕方なく結婚するわけではないことを念押ししましょう。
「2人とも誠意が見られる」「責任感を持っている」と思ってもらうことを目指します。
結婚式のタイミングは?
妊娠している状態での結婚式はタイミングに迷うものです。出産する前に産前挙式をするか、産後に落ち着いてからゆっくり式を上げるか、どちらにもメリット・デメリットがあります。自分はどちらで式を上げたいか、考えて選んでみましょう。
妊娠中の産前挙式
妊娠中に産前挙式をする場合は、新婦の体調に合わせることが第一です。妊娠発覚後、短期間で準備をすれば、つわりなどで体調が崩れる前に式をあげることができます。
妊娠5カ月以降の安定期を選ぶ場合は、体調が安定しているうえ準備にも多少時間がとれるため落ち着いて式を挙げられます。
ただし、多少お腹が出てくるためドレスを選ぶ必要が出てきます。お腹が目立たないデザインに加え、機能面でも締め付けがなく多少ゆったりしたものを選ぶ必要があるでしょう。
「あえて妊娠後期にして、マタニティフォトも撮りたい」という人は、負担がかからないように演出を控えめにし、のんびりした進行にするとよいでしょう。
産後に我が子と一緒に
産後に落ち着いてからであれば、生まれた赤ちゃんを会場でお披露目しながらの式ができます。
赤ちゃん用のドレスでおめかしさせたり、誓いのキスの際には赤ちゃんの頬に新郎新婦からキスしたり…といった演出も、産後の式ならではでしょう。会場の参加者も和みます。
ただし、子どもが泣いたり暴れたり、思わぬトラブルが発生する可能性もあるため、式場スタッフや親のサポートを手厚く受けられることが前提です。
でき婚の流れを確認しよう
いざでき婚が決まったとしても、実際にどのように進行していけばいいのか、ステップがわからないと不安になるものです。
でき婚ならではのスケジュールを4つのステップでまとめました。しっかりチェックして、スムーズに進めましょう。
お互いの親への報告
最初にするべきは、前述したようにお互いの親への報告です。結婚というとつい式場探しや結婚式のプランなど、華やかなことに気をとられがちですが、お互いの親に報告のないまま進行することは大変失礼にあたります。
さらに、互いの親への報告が終われば、その後は両家の顔合わせと続くため、そのためのスケジュール調整もする必要がありますね。
両家顔合わせ
結婚はお互いの家同士の結びつきでもあるため、両家顔合わせは大切です。しっかりと段取りしましょう。
また、でき婚ならではの注意点として、ある程度のスピード感が必要です。結納はするかどうか、いつ頃結婚式をするつもりか、式や新居にかかる費用はどうするのかなども合わせて話しあっておくとよいでしょう。
式場探し
両家顔合わせでお互いの親と今後の計画についても話せたら、いよいよ結婚式場を探します。
産前挙式にする場合は早めに式場探しを済ませる必要がありますが、妊娠中の女性の体調は変化しやすいため、無理なく進めましょう。
結婚式は、女性がメインとなって式の会場や内容を決める傾向がありますが、でき婚は男性のリードが必要です。式場探しや実際の結婚式も、女性の体調が良い時期を上手く狙うのがおすすめです。
妊娠中期の5~6カ月目、または7~8カ月目だと体調も比較的安定しやすいと言われています。7~8カ月目はお腹が出始める時期なので、ドレスのサイズも試着後短期間で変わってくることもあるため、それも考慮しましょう。
新居の準備
式場探しや結婚式の段取りと同時並行で、新居の準備も必要です。子どもが生まれてくる前に夫婦2人が住む家を確保しておく必要があります。
同棲していて、結婚後も住まいが変わらないという場合は安心ですが、もし新居が必要な場合は、当然不動産屋とのやりとりや引っ越しの手配も進める必要があるでしょう。
すでに妊娠時期が進んでいる場合は、なるべく女性に負担がかからないよう、ここでも男性にリードしてもらうのがおすすめです。
まとめ
子どもを授かることはとてもめでたく幸せなことです。だからこそ、両家の親をはじめ、皆に祝福される結婚を目指しましょう。
でき婚には良いイメージも悪いイメージもありますが、しっかりと段取りよく結婚準備を進め、自分たちの誠意をアピールすれば幸せな結婚になるはずです。でき婚だからこそのメリットもあるため、自信を持って結婚しましょう。