悲しいと感じるときとは
この記事を読んでいるあなたや大切な人に悲しいことがあったのかもしれません。悲しいというのはやるせなく、怒りともまた違ったネガティブな感情ですよね。自分が悲しいときは、心が痛むあまり他者へ目が向けられないものでしょう。
しかし、どんなに明るい人や恵まれているように見える人にも悲しいときがあります。どのようなときに人は悲しいと感じるのでしょうか。
愛する人を失ったとき
失恋や別れなどで行き場がなくなった愛情を抱えると人は悲しいと感じます。愛する人を失った、愛する人ともう以前のような関係にはなれないと実感した後、悲しみに襲われない人はいません。恋愛の喪失感や後悔は悲しみにつながりやすく、立ち直るのにも時間がかかるものです。
また、恋愛だけでなく、友人・家族といった身近な人を失ったとき、そして彼らから受けた言葉や態度で傷ついたときも人は悲しいと感じます。小さなことであっても裏切られた、誤解をされた、必要とされていなかったなど他人の言動で傷つくと悲しみを感じるでしょう。
仕事などで失敗をしたとき
仕事や勉強、スポーツなど今までがんばってきたことや自信のあったことで失敗をすると、まずは焦りや後悔に襲われます。その後やってくるのは悲しみです。
挫折感を伴う悲しみは自信も奪っていきます。失敗したこと自体にほかの人を巻き込んでいることも多く、人にどう思われただろうと疑心暗鬼になりがちです。
人より劣っていると感じたとき
自分が人より劣っていると感じたときも人は悲しみを感じます。特に自信を持っていたことで人に負けたときや自分が苦労をしても絶対手に入れられないものを人がやすやすと手にしたとき深い悲しみに陥りがちです。
劣等感から感じる悲しみは、自分一人で解消するのがむずかしいかもしれません。一人で思いを抱え込んでしまうタイプの人ほどこうした悲しみを心に抱いているものです。
理由もなく悲しくなることも
これといった理由がなくても悲しくなることがあります。特に女性の場合、月経の前後や妊娠中などにホルモンの関係で悲しくなるときがあるものです。人は良い時と悪い時、喜びと悲しみを繰り返して生活しています。
どちらかだけでは幸福を感じられないものです。理由がないけど悲しいときが多いという人は感情の振り幅を作っている時期だと捉えましょう。
また、これといった理由がないのに悲しいときは、それだけ普段無理をして疲れている可能性があります。ゆっくり回復していけるとよいでしょう。
悲しいときに思い出して欲しいこと
どうしても悲しい気持ちが収まらないときはだんだんと絶望的な気分になるものです。そんなときにはどうしたらよいのでしょうか。
悲しいときに思い出して欲しいことを2点お伝えします。
無理をする必要はない
悲しいときは、心だけでなく体も疲弊するものです。状況を何とか改善させたくてもがいてしまうことがあるでしょう。傷ついている気持ちを隠そうと明るく振るまう人もいます。
しかし、無理をする必要はないのです。無理をしても焦ったり、思い通りに物事が進まないときや気持ちが回復しないときは自分を責めたりと一層落ち込んでしまう可能性があります。
「今は悲しいときなんだ」と受け止めて立ち止まるのも一つの手です。 悲しいこと、つらいことのほとんどは時間が解決してくれます。ゆっくり前を向けるようになるとよいですね。
そのままで大丈夫
悲しいときは、自分に自信が持てなくなってしまいますよね。怒っているときはそうでもないのですが、悲しんでいるときは「こんなことで悲しいと思う自分が恥ずかしい」と感じる人もいるでしょう。
しかし、あなたの感情はあなただけのものです。何をどう感じたからといって自分を情けなく思う必要はありません。周囲に悲しい気持ちを打ち明けにくくても、もし理解が得られなくても、あなた自身はそのままの自分で大丈夫だと受け止めましょう。
悲しいときの対処法
悲しみをしっかり受け止められたら、次は回復に向かって歩き出しましょう。悲しいときにおすすめな対処法を紹介します。
思いっきり泣く
大人になると我慢をすることに慣れてしまい、悲しいときも泣くことができないなんて話も度々耳にします。しかし、『泣く』行為にはカタルシスという一種のヒーリング効果が認められていて、泣くことで悲しみが癒されることもあるのです。
悲しいときは、自分に正直に思いっきり泣きましょう。上手く泣けない人は映画や音楽などの力を借りることもおすすめです。たくさん涙を流した後は悲しみも少し洗い流されているかもしれません。
信頼できる人と話をする
悲しいとき、元気がない理由を人に聞かれても答える、答えないはあなたの自由です。もし相手が笑い飛ばしたり説教したりするタイプなら、悲しいときに無理に付き合う必要はないのです。
悲しみの理由は信頼できる人に話せるとよいですね。家族や友達などあなたの気持ちを尊重してくれる人に聞いてもらうだけでも気持ちがかなり回復するはずです。
ここでアドバイスを受けても励まされても、無理に調子を合わせる必要もありません。ありのままのあなたとあなたの悲しみを受け入れてくれる相手こそ信頼に値します。気持ちを少し吐き出せたら悲しみは快方に向かうでしょう。
悲しいときに、してはいけないこと
悲しいときには、ありのままの自分を受け入れて、泣いたり信頼できる人に吐き出したりして自分の悲しみを受け入れることが大切です。しかし、心を休めるためであっても、あまりおすすめできないことがいくつかあります。
一人で抱え込む
悲しいときは無理に理由や気持ちを打ち明ける必要はありませんし、一人でゆっくり過ごす時間も必要です。しかし、あまり一人で悲しい気持ちを抱え込むのもよくありません。
気持ちが前を向くのに時間がかかっている、一人で抱え込むには深刻な悲しみだと感じるときには、落ち込んでいることを話せる相手が見つかるとよいですね。 直接顔を見て話せる相手である必要はありません。
メールやLINEなどでつながっている友達やSNSなどでもよいでしょう。どこかに気持ちを吐き出せるとよいですね。きっとわかってくれる人があらわれます。
また、悲しいときに一人で抱え込んでいると、出口が見つからず思考が同じところをぐるぐると回ってしまいがちです。人に話すことで風穴があき回復の糸口が見つかるかもしれません。
ネガティブなことばかり考える
悲しいときはネガティブなことを考えがちです。悲しみの理由が恋愛や挫折の場合、人を好きになったことや成功を願ったことまで否定したくなります。劣等感や得体のしれない感情からくる悲しみであれば「どこかに消えたい」と思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、今感じる悲しみは、誰かを愛した、何かを欲して努力をした証拠でもあります。欲しかったものを誰かに譲ったり、人の長所に気付けたりする思慮深さあってこその悲しみかもしれません。努力や自分の価値まで否定しないようにしましょう。
悲しいときを乗り越えたあなたは、以前より魅力的な人間になっているはずです。今回は不本意な結果かもしれませんが、次回は違うかもしれません。悲しみをしっかり受け入れたあなたは次に喜びや幸せが訪れた時にしっかりかみしめることもできるでしょう。
まとめ
心に痛みを感じるほど悲しいときは無理をせず自分の心や体をゆっくり休めましょう。泣いたり信頼できる人に相談したりするのも大切ですが、自分の心に正直に過ごすことがおすすめです。 一人でゆっくりするときは自分を責めないこと、ネガティブな未来を思い描かないことを心がけてください。
悲しみをきちんと受け入れられる人は喜びもしっかり噛みしめられるでしょう。全く同じ悲しみに襲われることがないよう、気をつけることもできるようになります。「幸せになる途中なのだ」と気持ちを切り替えられるとよいですね。