図々しいってどんな意味?
ご近所や職場・学校などいたるところで図々しいお願いを平気で出来る人と出会うことがあります。相手の図々しさに振り回されてしまったり、断り方がわからなかったりして友達づきあいやママ友関係にトラブルを抱える人も少なくありません。
今回は図々しい人の行動や心理を解説します。 そもそも、図々しいとはどのような意味なのでしょうか。
人に迷惑をかけても平気なこと
『図々しい』の意味を調べると、自分勝手にふるまい、人に迷惑をかけても気にしないような様のこととあります。
確かに身近にいる図々しい人を思い浮かべてみると、周囲の迷惑を顧みず、自分本位な態度や行動をとる人物でしょう。
さらに、図々しい人は自分の行為で相手に嫌悪感を持たれてもお構いなしだったり反対に逆恨みをしたりします。友達になるのは遠慮したいタイプですね。
類語や敬語での使い方・言い換えを紹介
図々しいの類語として「厚かましい」「ふてぶてしい」などの言葉があります。
厚かましいは敬語の謙譲語で「厚かましくて恐縮ですが」という使い方をします。
敬語では図々しいという表現は使わないのが一般的なので覚えておきましょう。
図々しい人の行動って?
では、具体的にどういった行動をすると図々しい人だと思われてしまうのでしょうか。
もしかするとあなたも出会ったことがあるかもしれない、図々しい人にありがちな行動をいくつか紹介します。
人のものを平気で欲しがる
図々しい人は「人のものはおれのもの・おれのものはおれのもの」という考え方です。そのため人のものでも「いいな」と感じたら平気でねだったり、真似をしたりできます。
しかも、それをさも自分が見つけたもののように周囲にアピールするぬかりのなさを持った人も大勢います。女友達のグループの中でこういったタイプがいるとトラブルになりかねません。
お金に対してせこい・ルーズ
図々しい人の多くはお金に対してせこかったり、逆にルーズだったりするものです。お金に執着するというよりは、人のお金でも大切にしないといった方が近い気がします。
図々しい人の多くは小さな金額をたびたび借りに来て返し忘れる、みんなで割り勘のときに端数を払おうとしないなどの行動を繰り返しがちです。こちらが言い出しづらくなるような小さな金額をごまかそうとします。
ちりも積もれば無視できない金額になり、もやもやが募っていくものです。また、図々しい人は自分のせこい行動を1度でも見逃してくれた相手には、何度も同じお願いをしてきます。
小さな金額でも「返して」と言おうものなら、嫌そうな素ぶりをしたりこちらがケチだとでも言いたげな口ぶりになったりするでしょう。
プライベートに勝手に立ち入る
図々しい人は、人のプライベートを知りたがったり、人の机やカバンの中から勝手にものを使ったりするなど、人の領域に土足で立ち入るタイプが多いです。
しかも、求めてもいないのに人のプライベートに上から目線のアドバイスや意見を述べたがる傾向があります。
注意をしたり嫌そうにしたりすると「器が小さい」「人の気持ちがわからない」などと言い出すでしょう。
すぐに便乗する
誘われてもいないのに、人の計画に便乗したがったり、無理だとわかるとへそを曲げたりするのも図々しい人にありがちな行動です。
図々しい人は、自分が一番で周りからも尊重されて当たり前と思っている節があるので、自分が誘われていないとはなかなか気づけませんし、便乗したイベントでも場所やメンバーは自分が決められると思っています。
他にも、仕事やイベントの成果などを自分の手柄にしたがり、他の人に向けられた感謝にも便乗して自分の活躍だといわんばかりにふるまうことがあるでしょう。
割り込みなどをする
列の中に知り合いを見つけた時に約束していたようにふるまって近づいてきたり、人を列に並ばせて順番がきた時にさっと列に入ったりする人っていますよね。
他人が見たら恥ずかしい割り込み行為も、図々しい人は賢い行為だと勘違いしている様子です。
他にも、バスや電車に乗る時に我先に乗り込む、優先席に平気で座るなどの行動も図々しい人ならではといえるでしょう。
図々しい行動が可愛いと思われることも?
男性・女性どちらにも図々しい人は存在します。ただし、どちらも異性にとっては可愛い甘え上手と思われることがあるようです。
図々しい行動をしていても本人が甘えん坊キャラだったり、どこまでのお願いなら聞いてくれる相手か見極めることができていたりすると、図々しいではなく「甘え上手」な印象に取られることがあります。
相手によって感じ方が違う
こうしたタイプは相手によってお願いごとの種類やお願いする時の姿勢をうまく使い分けることができるため、受け手側の感じ方が違うのかもしれません。
女性であれば、目線や軽いスキンシップ、大げさと思えるほどの賛辞や感謝の言葉を駆使します。
男性では、年上の女性にのみ頼る、軽い調子でお願いするなど、女性が「しょうがないなあ」といってしまいがちな態度で図々しいお願いができるタイプが多いです。
図々しい人の心理や特徴は?
あからさまな図々しい行動や相手によって方法を変えるお願いの仕方など、図々しい人に驚かされた経験のある人も多いでしょう。
図々しい人の心理とはいったいどのようなものでしょうか。特徴と合わせて解説します。
自己中心な性格
図々しい人は、基本的に自己中心的な性格をしています。他の人の負担や気持ちなど考えることがないため図々しいお願いも罪悪感なくできるのです。
そのため、周りからは図々しいと思える行動も、正当化させます。何か気に入らないことがあった時には被害者のようにふるまうので、周りが面倒臭くなって合わせてあげることが多いでしょう。そのため自己中心的な考え方を改めることができません。
こうした自己中心的なタイプは幼少期から同じようなタイプであったか、反対に何かトラウマがあって自分の思い通りにいかないことにフラストレーションを抱えているタイプです。
損得勘定で動く
図々しい人の行動をつかさどる深層心理にはいつでも損得勘定があります。ある意味寂しい人といえますが、本人は自分が物質的、立場的に得をすることだけを良しとしているため本人には迷いがありません。
人がご馳走してくれるらしいと聞けば強引にでも便乗し、楽しそうなイベントには顔を出さずにはいられません。そこで少しでも気に入らないことがあれば簡単に「損をした」と考えます。
また、人へのお礼やお詫びを述べる場面であっても、損得勘定でやっているので本心ではどんな見返りがあるのかと考えていることでしょう。
自分を客観視できない
図々しい人は自分を客観視できていない場合が多く、人に嫌悪感を示されると被害者のように立ちふるまいます。というよりも、自分の行動が人に迷惑をかけていると自覚できないのでしょう。
自分を中心に世界は回っていて、自分が優先されたり得をしたりするのが当たり前のカリスマ性ある人間だと過信している場合があります。
客観視できないため、図々しい人と思われていることにも気づけません。お灸を据えるつもりで冷たくしても仲が戻ればまた元通りの図々しい態度をとるでしょう。
相手に断らせない
図々しい人は人に断らせないお願いの仕方やNOと言われても気づかないふりが得意です。何度断ってもなぜか自分の意見が通ると信じていて、根負けしてしまうこともあるでしょう。
相手の隙をついて昔売った恩を持ちだしたり、断りにくくなるだろう理由を次々と並べるなど会話術に長けているのが図々しい人の長所といえます。
しかし、自分は平気で断ったりドタキャンしたりできるのも図々しい人の特徴です。
図々しいと思われるママ友達の行動例
ママ友達の図々しいお願いや行動に悩まされる話は、実生活の中はもちろん、テレビやドラマ、インターネットのなかでも見聞きします。
しかし、ママ友達は子育てを共にする戦友のように思っているママは多く、ママ同士の助け合いのおかげで無事子育てができるという人も少なくありません。
ママ友達に、図々しい人と思われれば、距離を置かれて寂しい思いをしたり1人ぼっちで育児をしたりすることにもなりかねません。
また、図々しいママ友に目をつけられれば、頻繁に困ったお願いをされるなんてことにもつながります。
どのような行動をすると図々しいママと思われるのか、そして、どのような行動が多いママ友が本性は図々しい人のなのか具体的な行動例を見ていきましょう。
頻繁に子どもを預ける
「お互い様」と言い合えているうちはよいのですが、頻繁に子どもを預けるママ友には要注意です。
自分ばかり子どもを預けたり、遊ぶのはいつも相手の家だったりするママは図々しい人だと思って間違いありません。子ども同士が特に仲良しではない場合などはかなり危険な関係性といえます。
子どもを盾に断れない雰囲気を出したり、他のママ友達を引き合いに出したりする様子が見えたら早めに関係を断ち切りましょう。
送り迎えをよく頼む
子どもを預かることも荷が重いものですが、複数の子どもをつれての移動は神経を使いますよね。それなのに、平気で送り迎えを何度も頼んでくるママ友は図々しい人と思って間違いありません。
他にも車持ちのママに平気で乗せてもらうママも危険です。好意につけこまれて専用ハイヤー化しないように注意しましょう。
どういった理由があるにしろ、他の子供の送り迎えは骨が折れる行為です。早い段階で断る習慣をつけましょう。
頼りすぎると図々しい人に…
自分も同じようなお願いをママ友にしていると思い当たった人もいるでしょう。 ママ友達の中には本当に心から他人の子どもを預かりたい人、他の子どもに責任が持てる人などいません。
そこには、お互い様である、そして今後自分も困った時に助けてほしい気持ちが隠れていることを忘れないようにしましょう。そうであれば、ママ友に頼りすぎることはできません。
こうしたママ友との関係性は自分だけでなく、子どもも巻き込むので図々しい人と思われないように一方的に頼らないよう慎みましょう。
図々しい人への対処法
図々しい人の性格や特徴を解説してきましたが、実際に図々しい人にロックオンされると対処がむずかしいものです。
しかし、図々しい人に目をつけられるのは、優しく気が弱い人が多く、このままの状態を放置しているとどんどんつけこまれる可能性もあります。
そこで図々しい人との付き合い方、おすすめの対処方法を見ていきましょう。
嫌なことははっきりと断ろう
前述しましたが、図々しい人にさまざまなお願いをされたり、付きまとわれたりするのは決まって気が優しい人です。嫌なことでも断れない、むしろ笑顔で引き受けてしまう人も少なくありませんが、責任をなすりつけられる大事にも発展しかねません。
図々しい人に嫌なお願いをされたらはっきり断る練習をしましょう。波風を立てないように「ちょっと無理」「できないかな」というようなお願いの仕方では生ぬるいかもしれません。「できないです」「それは無理です」とはっきり、しかし笑顔で断るとよいでしょう。
理由を聞かれても、再度お願いをされても、「無理なものは無理。忙しいから」と切り抜けましょう。LINEや電話にもでなくても大丈夫です。
度々図々しいお願いをしてくる人には謝罪も必要ありません。枕詞のつもりで「ごめんね」「申し訳ないけど」などと言えばそこにつけこんでくる可能性もあることを肝に銘じましょう。
大勢で付き合うことを意識
大勢で付き合っている時は他者の目を気にして大人しくしていても、1対1になると図々しいお願いをしてくる人は少なくありません。
図々しい人の片鱗が見えたら、大勢での食事会やイベントでしか接触しないように注意をしましょう。
それでも、どうしても2人で会いたがるときやLINEや電話などプライベートな方法でかかわろうとする時は思い切って大勢で付き合おうと口にするのも良いでしょう。
できるだけ距離を置く
大して親しくもないのに図々しいお願いを1度でもされたら、その手とはできるだけ距離を置いて付き合いましょう。差しさわりのない会話や挨拶は笑顔でしていても、それ以上の関係にはならないのがおすすめです。
それでも付きまとわれるようなら、連絡があっても無視する、会っても逃げるなど少しあからさまな態度に出ても良いでしょう。
少しだけ図々しい人なら何が悪かったか考えるきっかけになるでしょうし、筋金入りの図々しい人は避けられる原因も考えずターゲットを別の人に変えるだけです。
図々しい人と思われないためには
図々しい人への対応策を見ていると自分はそんな風に思われたくないと感じますよね。続いては図々しい人と思われないために心がけたいポイントを紹介します。
相手にしっかりと感謝をしよう
どんなに小さいことであっても、何かしてもらった場合には感謝を伝えましょう。親しい間柄や、普段は自分が助けてあげているような関係でも忘れてはいけません。
毎回きちんとお礼を言う、時には形にして返していれば相手もそこまで悪くは思わないものです。些細なことに思えますが、あるとないとでは感じ方が変わります。
感謝のない人からのお願いは図々しいと感じても、ちゃんと感謝を表してくれる人にはまた役に立ちたいと思うものです。
ギブ&テイクを心がけて
図々しく思われる人には、人にしてもらったことやもらったものでも忘れてしまっているだけの人もいるかもしれません。しかし、お礼やお返しがなく、自分の希望だけを叶えてもらっていては図々しい人として認定されるでしょう。
してもらうばかりでなく、こちらも与えることを惜しんだり、省いたりしてはいけません。してもらった以上のことや品物を返すようにしましょう。忘れっぽい人はきちんと覚えておけるようにメモに取っておくのがおすすめです。 してもらった分は早めにお返しをすることを心がけると、図々しい行為を意識することにつながります。
あまりにも同じ相手にいろいろしてもらってると感じたら自分を戒めるようにしましょう。
まとめ
図々しい人は職場や学校の友達、ママ友の中に潜んでいます。あなたが心優しい気弱なタイプならつけこまれる危険性があります。
知り合って短い期間で自己中心的で損得勘定の強さなどが見えたら距離を置くようにしましょう。
図々しい人につけこまれないためにも、自分が無理をしなくてはいけないようなお願いは、簡単に引き受けないよう断り方を勉強するのも自己防衛のために必要です。
ただし、自分も何かお願いを叶えてもらった経験や可能性があれば、時には気持ちよく引き受けましょう。逃げてばかりいるとあなたが図々しい人と思われる可能性があります。
図々しい人対策をしっかりして、本当に困った時に助け合える人間関係を作れるとよいですね。