「お久しぶりです」
久しぶりに会う方に「お久しぶりです」と挨拶することがありますね。「久しぶり」に丁寧語の「お」をつけているし、最後は「です」と丁寧な言い回しになっているのでまったく問題ないように感じますが、実はこれも目上の方に対しては失礼にあたります。
「久しぶり」は一般的に同等か立場が下の人に対して使用する言葉とされています。正しくは「ご無沙汰しております」という言い回しを使うようにしましょう。
「ご苦労さまです」
上司や先輩から「ご苦労さま」と声を掛けられて、自分も何気なく「先輩もご苦労さまでした」なんて返していませんか?
「ご苦労さま」は「さま」がつくので、何となく問題ないようにも感じますが、目上の方にする挨拶としては失礼にあたります。
「ご苦労さま」は相手の苦労をねぎらう挨拶で、「よくがんばりましたね」というニュアンスを含みます。同じような意味を持つ言葉で上下関係が必要ない「お疲れさまです」を使うことを習慣にしましょう。
「お体ご自愛ください」
メールなどの締めのご挨拶として、相手を気遣う言葉を記載する方も多いかと思います。しかし、気遣ったつもりが間違った敬語の使い方をしていたらとても恥ずかしいですね。
「ご自愛ください」は「お体を大事にしてください」ということですので、すでに「体を」の意味が含まれています。
「お体ご自愛ください」とすると意味が重複してしまい、「腹痛が痛い」と同じような違和感があります。「ご自愛ください」の前に何かつけるときは、「季節柄ご自愛ください」や「くれぐれもご自愛ください」などとして使いましょう。