距離が近い人を苦手に思うのはなぜ?
職場や学校などで、距離が近い人はどこにでもいます。その人のことを嫌いなわけじゃないのに、あまりにも近くに寄られると不快に感じることがあるかもしれません。
なぜ、人は距離が近い人を苦手に感じるのでしょうか?
パーソナルスペースに人が入ると不快になる
『パーソナルスペース』という言葉を聞いたことはありますか? パーソナルスペースとは、自分の周りを囲むスペースのことで、心理的な縄張りのことを言います。
縄張りというだけあって、自分の心理的距離にそぐわない人がパーソナルスペースに入ってくると、防衛本能が働いて不快に感じるのです。
距離が近い人の心理
逆に距離が近い人本人は、どのような心理状態なのでしょうか?
女性と男性では少し意味合いが違ってくるようです。それぞれの違いを見ていきましょう。
「女性」の気持ち
距離が近い女性の心理は、大きく分けると二つあります。
一つ目は、男性に対しての場合、その男性に恋愛感情を持っているということです。その男性が自分をどう思っているのかを確かめるために、距離を近づけているということです。その場合、意中の男性以外には適切な距離を保ちます。
二つ目は、身体的な理由で距離が近いということです。「目が悪くて近づかないと見えない」「耳が遠いため、聞き取れるように近づく」などの理由が挙げられます。
「男性」の気持ち
一方、男性の場合は『下心』によるものが大きいでしょう。
女性のことを異性として意識していると、意図的ではなくても距離を詰めてしまうことがあります。その女性と親密になりたいという気持ちが隠しきれていない状態です。
ただ、中には無意識で女性を守ろうとして、近い距離を保とうとする男性もいます。
男兄弟の中で育った男性などは、女性はか弱いものという認識を持っています。そのようなタイプの男性は、自分が近くにいることでその女性を守ろうとしているのです。
距離が近い人への対策方法3つ
好意がある人と距離が近いのはうれしいことかもしれませんが、苦手な人だと距離が近いのは辛いものです。
距離が近い人への対処法をまとめましたので、ご紹介します。
【1】できるだけ距離をとる
まずは、自分が安心できるパーソナルスペースを確保するようにしましょう。近づいて来たらその分少し離れるなど、できるだけ適切な距離をとるようにします。
また、物理的な距離もそうですが、心理的な距離も少し置くようにするといいかもしれません。
距離が近い人というのは、自分の気持ちを中心に考えていることが多いため、やんわりと離れるくらいでは、もしかしたら伝わらないかもしれません。そのときはどうしたらいいでしょうか?
【2】周りの人に伝えてもらう
一番効果的なのは、周りの人から伝えてもらうことです。特に職場の場合はこの方法が有効です。
その場で同僚などに「◯◯さん、話す距離近すぎませんか?」など、客観的な事実として周囲にどう見えているか、ということを意識させるのです。第三者の視点が入ることで、相手が初めてそれに気づくということもあるでしょう。
もし相手が男性で、それでも距離が近すぎる場合は、上司にきちんと注意してもらうなどの対策を取りましょう。
【3】直接、近いことを伝える
「自分はこのくらいの距離感だとうれしいです」というように、自分のパーソナルスペースを直接伝えるということもできるでしょう。
ただ、こちらから好意を示していないのに距離を詰めてくるような男性は、あまりはっきり言うと逆上する可能性があります。
なので、言い方には気をつけましょう。「キモい」「嫌だ」などの表現は、相手を怒らせてしまうかもしれないので使わず、あくまでやんわりと、しかしはっきり意思表示できる表現を使いましょう。
もしかしたら自分が「距離が近い人」かも?
自分が思う「これくらいなら大丈夫」という距離と、相手が心地よく思う距離というのは、違うこともあります。
上手な人間関係を築くには、相手のパーソナルスペースを見極め、適切に保つことが重要です。
では、相手がもし不快に感じた場合、それを見極めるにはどうしたらいいでしょうか?
相手のサインを見逃さないで
相手にとって適切でないパーソナルスペースに入った場合、相手が不快に思っていることを示すいくつかのサインがあります。
それは身体的に表れることが多いでしょう。
例としては、表情が硬くなり目をそらしたり、体を離して向きを変える、返事がそっけなくなるなどです。
身体的に不快感を表していたとしても、そうした態度をとった当の本人はそのことに気づいていない可能性もあります。
相手のこのようなサインに気づいたら、そっと一歩下がって距離を取りましょう。
まとめ
距離が近い人について解説してきました。
私達はみなパーソナルスペースを持っていて、そこに踏み入れられると不快感を感じることがあります。
不快感を感じたら、自分から適切な距離をとるようにしましょう。
距離が近い人との上手な付き合い方を知り、ストレスのない人間関係を築きましょう。