awesomeの意味とは
awesomeは、SNSや日常会話、映画などでよく使われる言葉です。『awe』と『some』の二つの言葉が合わさっているのが特徴で、ネイティブの間ではスラング(俗語)に近い口語表現として認識されています。
2つの意味を持つ言葉
awesomeには主に二つの意味があります。一つは『畏敬の念を抱かせるような』という意味で、awesome power(恐ろしい力)、awesome view(荘厳な景色)といったように、形容詞として使われます。
『畏敬』とは、心から尊敬し服従することです。単なる『尊敬』や『偉い』とは意味合いが違うため、日常会話で使う機会は少ないかもしれません。歴史上の偉大・人物や神仏・自然・王様といった崇高な存在に対して使われます。
もう一つの意味は、『すごい』『すてき』『やばい』です。『畏敬の念を抱かせる』という意味から派生した若者言葉で、流行し始めたのは80年代頃だといわれています。ネイティブが会話でawesomeを使う場合のほとんどは、二つ目の意味だと考えてよいでしょう。
awesomeの発音記号は『ɔːsəm』で、日本語の「オーサム」に近い発音です。
語源は「awe」と「some」
awesomeは『awe』と『some』の二つの単語から成る言葉です。aweには、『畏敬(名詞)』や『畏敬の念を起こさせる(動詞)』という意味があります。Old English (古英語)の『ege(恐怖)』が元の形ですが、egeはギリシア語の『áchos(痛み)』が語源といわれています。
someには『いくつかの~』や『少しの~』といった意味があるのはご存じでしょう。名詞の後ろにsomeが付いた場合は名詞が形容詞化され、『~という性質を持つ』といった意味合いになります。
・trouble(問題)+some=troublesome(厄介な)
・hand(手)+some=handsome(ハンサムな)
・glad(喜び)+some=gladsome(喜ばしい)
awesomeの使い方
awesomeはアメリカ英語で頻出するくだけた表現です。『畏怖の念』の意味合いはなく、「すげぇ」「ヤバイ」「超いいじゃん」といった軽いニュアンスで使っているケースがほとんどです。実際にどう使われているのかをみてみましょう。
日常会話で使うラフな表現
awesomeは人・物・状況に対して使えます。相手を褒めたいときは、「You are awesome!(あんたやるじゃん)」「That's awesome.(これいいね)」と表現しましょう。「Awesome.(すごい)」の一言だけでも意味は通じます。
全くすごみのない人や状況に対してawesomeを使い、あえて皮肉っぽく表現することもできます。状況や声のトーンで意味を判断しましょう。
注意したいのが、TPOをわきまえずにawesomeを連発してしまうことです。かなりラフな口語表現のため、年配の人や上司、クライアントに対して使うのは好ましくありません。親しい友人との会話やSNSの中だけにとどめましょう。
また、awesomeは、全ての英語圏のネイティブが使うとは限りません。イギリスではawesomeよりも、『fantastic』や『brilliant』が使われる傾向があります。
言われたときの返し方
皮肉を込めて使うこともありますが、SNSのコメント欄や会話中に使われる「awesome!」は、ほとんどがポジティブな意味合いです。「すごいね」「すてきだね」「やるじゃん」と相手から褒められたら、お礼の言葉を返しましょう。
▼返し方の例
・You are awesome!(あなたってすごいね)―Thanks!(ありがとう)
・Awesome shot.(すてきな写真だね)―Thanks for your comment.(コメントありがとう)
ネイティブは「Thanks」を省略して、『Thx』と表記することがあります。「ありがと」「あざ」といった軽いニュアンスで感謝を伝えたいときに使ってみましょう。
awesomeの類語
awesomeには多くの類語があります。シーンや相手に応じて、awesomeとほかの言葉を上手に使い分けましょう。awesomeは人を選びますが、『great』や『amazing』は日常会話でサラッと使えます。
「great」
『great』には、『すてき』『すばらしい』という意味があります。発音記号は『gréɪt』で、読み方は「グレイト」です。
『good(よい・すごい)』とは意味がほぼ同じですが、greatの方が、賞賛や驚き、感動の度合いは強めです。
▼使い方の例
・You did it. great!(やったね、すごいぞ!)
・ I love this song. It’s great.(この歌大好き。すばらしい)
・That’s great!(それはいいね!)
awesomeは使う相手や場所を選ぶのに対し、greatはほぼどんな相手に対しても使えます。
「amazing」
『amazing』には、『驚嘆させる』『非常に驚くべき』『すばらしい』などの意味があります。発音記号は『əméɪzɪŋ』で、「アメイジン」に近い発音です。
キリスト教の讃美歌の中に、『Amazing Grace(すばらしき主の恵み)』と呼ばれる歌詞があるのをご存じの人もいるでしょう。
▼使い方の例
・Amazing!You can speak 5 languages.(すごい!5か国語も話せるなんて)
・ I passed my driving test.(運転免許試験に合格したよ)―Oh.that’s amazing! Congrats.(おお、すごい!おめでとう)
会話では、awesomeとほぼ同じ意味合いで使えます。『驚嘆するほどすごい』というニュアンスで、感動したときや相手を褒めるときに使用しましょう。
「awful」
『awful』には、『(光景などが)すさまじい』『畏怖の念を起こさせるような』『すごい』などの意味があります。発音記号は『ɔːf(ə)l』で、読み方は「オーフル」です。
awesomeと意味はほぼ同じですが、『ひどい』『えげつない』『すさまじい』など、マイナスの意味合いで使われるケースが大半です。
▼使い方の例
・How was the trip?(旅行はどうだった?)―The trip was awesome, but the weather was awful. (旅は最高だったが、天気は最悪だった)
・ I got in a car crash.(玉突き事故にあったんだ)―Awful!(それは恐ろしい)
まとめ
SNSのコメント欄でよく見かける『awesome』は、「すげぇ!」「超いい」という意味のラフな口語表現です。『畏敬の念を抱かせるような』という本来の意味はありません。
相手に「You are awesome!」と言われたら、サラッと「Thanks!」と返しましょう。友人との会話やSNSでは問題なく使えますが、ビジネスシーンやフォーマルな場面では使えません。