NYで働く日本人女性にスペシャルインタビュー!〜ファッション業界編〜
世界中からトップクラスのNYという大都市の中で活躍する日本人女性7人にインタビューした特別企画。
彼女達は何をきっかけにNYへと向かったのか? 日本との違いは? NYの魅力とは…?
現地で働き、住んでみないとわからない事や考えを、彼女達の口から直接聞くことで、一緒にNYを感じてみてください。
4月20日から3日連続で、全3回でお届け。
VOL.1はファッション業界編です。
人との関係性がフラットなNYが好き
インタビュー1人目は、水野美咲さん。
1年間のカナダワーホリ生活を経て、2011年に渡米。NYのファッション系大学を卒業後、現在はファッションブランドのPRをしている。
Q.NYに住むことになったきっかけを教えてください
A.元々は日本の大学に通っていたのですが、海外のインターシップができるプログラムがあり、最初はL.A.へ留学したんです。そこで、海外の人と触れ合う機会がたくさんあって。英語をただ使えるということだけでなく、英語で伝えたいものがないといけないと思ったんです。
そこで、言語以外の何かを学びたいと思ってリサーチをしていたらNYにあるFIT大学というファッションの学校が目に止まって。元々NYに憧れがあったので、「そこに行きたい!」と思ったのがきっかけです。
Q.NYへ実際に行ってみてどうでしたか?
A.NYに移住した時期は真夏で。正直、ものすごく暑くて、街もすごくキレイってわけでもないし…。知っている人も少なかったのですごくホームシックになって、帰りたくなった時もありました。でも、ここまできたら頑張るしかないと思っていたので日本に帰るという選択肢はなく。でも徐々に慣れて、自分がしたいことができるようになってから好きになっていきました。今ではとてもNYにいることが好きです。
Q.NYでの現在の仕事内容を教えてください
A.大学を卒業したあとに、元々PRに興味があったので、今の会社に就職しました。
ショールームがあるアジアや北米に展開していない主にヨーロッパのファッションブランドを、大手のデパートメントストアなどに販路を繋げて、ブランドの価値や世界観を広げるような仕事です。
バイヤーさんが年に2〜3回ほどNYにくるのですが、その方達に見に来てもらうようアポをとって見てもらうようにして、ブランドをアピールします。
Q休日は何をして過ごしていますか?
A.ハウスミュージックなどの音楽が好きなので、クラブやパーティにいったりしています。ブルックリンで遊んでいることが多いですね。
クラブへは一人で行ったりもしていたのですが、そこで仲良くなった友達もいました。そのうちそこからコミュニティがどんどん広がって行きましたね。
Q.NYと日本との違いってなんですか?
A.NYと日本で違うのは 物事に対する概念や、価値観が違うと思います。
日本だと、「いくつまでにこれをしないとならない」と思ってしまって、出世も結婚も年齢に縛られることが多いですよね。
NYはまわりの目も厳しくないですし、どの年齢で何をしていても気にならない。
上下関係もあまりなくフラット。例えば年齢が10歳違っていても、友達といえるような関係がすぐに作れます。お会計も年上の人が払わなきゃならならい、というのもなく、すごく対等なところがあります。
Q.NYでおすすめのスポットはありますか?
A.日本人が来たにおすすめする場所はブルックリンのウィリアムズバーグエリアですかね。旅行者の人達がきてもローカルに見えるし、でも危なくもない。
オシャレなカフェもたくさんあるのでおすすめです。
Q.NYの魅力は?
A.やっぱり人ですね。面白い人、何か目的がある人が多くてすごく刺激になります。毎日のように「自分も頑張らなきゃ!」って思います。
世界中からトップレベルの人が集まってくるのでチャンスもすごくある。
NY出身の人もいますが、あらゆるエリアから人が集まってくるので自分の国籍とか、私は外国人だから、という引け目もない、街を一体化できる感覚になれるんです。
Q.NYでの今後の活動予定は?
A.今後は、仕事でNY以外でもパリなどにの海外出張機会も増えたので、そこから他の海外での仕事とかレベルアップできたらな、と思っています。
【PROFILE】
Misaki Mizuno/ブランドPR
名古屋市出身。1 年間のカナダワーホリ生活を経て、2011 年渡米。NY ファッション工 科大学にて Advertising&Marketing 学科を専攻する傍ら、日系商社、米系 PR 会社等で のインターンを経験し、卒業後、現職である Greg Mills Showroom へ。PR アシスタン トとしてキャリアをスタートした後、現在はセールス/マーケティングの部署に移り、 ショールームの抱える複数の欧米ブランドを、大手デパートやセレクトショップをクラ イアントとして、北米やアジアのマーケットに販路を展開。趣味は読書、音楽鑑賞(ハ ウスミュージック)、旅行。仕事での出張も含め、最近は月1ペースで海外に行くこと が多い。
NYは日本では叶えられないような夢が叶う場所
インタビュー2人目は、辛川知さん。NY在住歴は13年のテキスタイル・グラフィックデザイナー。1人目の水野さん同様、FIT大学へ入学しファッションを学び、現在の仕事に至る。
Q.NYに住むことになったきっかけを教えてください
A. 私は一卵性の双子で姉と幼少期からずっと一緒に育ちました。高校卒業したくらいから自分個人のアイデンティティーというものを知りたくなりました。双子(2人)ではなく、1人で何ができるのかなと考えた時、憧れの「アメリカに行きたい」と思うようになり、自分と向き合うために国をこえて、好きなファッションやアートを学びたいと思ったのが渡米するきっかけです。
NYに決めたのは、ファッションビジネスの中心地なので。そこで挑戦したい、という気持ちが高まり、NYに渡りました。FITというファッション工科大学でテキスタイルデザインやファブリックスタイリングの勉強をし、運良く卒業前に米系の会社に内定をいただき、今に至ります。
Q.NYでの現在の仕事内容を教えてください
A.テキスタイルデザイナーとは、簡単にいうと布の柄のデザインのことです。以前は、ウィメンズのテキスタイルデザインを手がけていました。今はメンズのテキスタイルをデザインしています。
Q.NYに住んでから、印象的なできことはありましたか?
A.NYは実力社会なので、とにかくリストラがすごいんです。毎回何千人という規模でリストラをするのですが、そのたびに「私はもうダメだ…日本に帰らないとならない」と思うのが大変でした。でもラッキーなことになんとか残れています。
Q.NYで評価されている理由はなんだと思いますか?
A.期限をしっかり守るなど、真面目に働いていた、というのが一番ですね。 あと、ちゃんと売れるものを分析したりとか、ファッションデザイナーとしっかり話して、デザイナーにアイディアを常に出すようにしていました
Q.大変なこと、辛かったことはありますか?
A. 職場は日本人1人で文化の違う様々な国の人と仕事をする環境で、色々な思考や発想が生まれ刺激的ではありますが、自分の考えをしっかり持ってアピールしないと仕事を任せてもらえなかったりするので自分をアピールする事にはじめは難しく、プレッシャーを感じる事もあり自分を奮い立たせてやっていました。自分の意見やアイデアを通すことは アメリカ人が得意とする事で、その環境で揉まれ自ずと成長できたと思っています。
Q.NYでの今後の活動予定は?
A.自分のキャリアや経験を通して、日本との繋がりをサポートできるような仕事をしていきたいです。
Q.NYでおすすめスポットはありますか?
A.SOHO、Noliaのあたりはおすすめです。現地の若い子も観光客も多いし、リトルイタリー、チャイナタウンもあるので文化も混じっていて面白いですね。
グルメ系でいうと、おいしい抹茶ラテや抹茶カプチーノが飲めるCha Cha Matcha は店内におしゃれな人も多い。グリークヨーグルトやダイエットにいいバターコーヒーが人気のGreencologies、NYに3店舗ある可愛いカフェ、Mamanはラベンダーホットチョコレートやウォームチョコレートチップクッキーが美味しいです。
Q.今NYのファッション界で流行っていることはありますか?
A.NYは新しいビジネスのスピードが早く、日本にはないサービスがたくさんあります。例えば、服ができるまでの過程を公表したり、自分の欲しいものがあると、一体これがどのくらいのコストでどこから作ったのかがわかるようにしていたり。それを知った上で、自分で買いたい値段がつけられるものもあります。また、インターネットビジネスも進化していて、服をコーディネートしたものが一括で届くとか。そういったファッションビジネスのスピード感のある発展を見ているのが面白いです。
Q.NYに暮らしてみたいと思っている人へのアドバイスを!
A.この国では、何歳になってもやりたいことを叶えられる場所だと思います。 やりたい事を明確に持っていたらチャンスは訪れます。私と私のボスとの合い言葉は「KMM!Keep Moving Forward」=常に前へすすめ!
それでわたしはいつも背中を押してもらっています。タフであること。自らの力でなりたい自分を作るそして失敗を恐れず前に進むこと。
何歳になってもなりたい自分を目指して生きていきたいです。 自分の意思をしっかり持っていたらぜひ一度来て自分の力を試してほしいです。
【PROFILE】
Tomo Karakawa・テキスタイルグラフィッックデザイナー
FTI大学を卒業後、米大手デパートメントストアに入社。メンズファッション界のスタイルアイコン的存在のニック・ウースターをクリエイティブ・ディレクターとして迎え入れ、彼の元で多数のテキスタイル・グラフィックデザインを担当。2014年にはNFLニューヨーク・ジャイアンツ選手であったマイケル・ストレイハンとパートナーシップを結び、メンズ紳士ラインを手がける。将来は東京でデザイナーそしている双子の姉とNYと日本を繋ぐビジネスをするのが夢。
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Editor:Sono Hirose
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