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秋に観たい“文学的”映画『秋の理由』趣里さんインタビュー

MINE OFFICIAL 2016.10.27

10月29日(土)からK's cinemaほかにて全国ロードショーとなる『秋の理由』。自分の生きざまに悩み苦しむ人間たちを描いた“文学的”作品に出演した女優・趣里(しゅり)さんに、映画の見どころからプライベートのファッションまで、さまざまなことを伺いました。

<あらすじ>

宮本守は本の編集者。友人の村岡正夫は作家。代表作『秋の理由』以降、小説を発表していない。精神的な不調から声が出なくなり、筆談器を使っている。宮本は村岡の才能を信じ、彼の新作を出すことを願っている。そして実は、村岡の妻美咲のことが好きなのである。宮本の前に『秋の理由』を何回も読んだというミクがあらわれる。ミクは『秋の理由』のヒロインに似ていて、宮本の心を読むことができる。宮本は美咲への思いをはっきりと自覚する。その一方で、美咲と村岡の関係は険悪になってきている。村岡は書けないことの苦悩から、正気と狂気のあいだを揺れ動き、自分のそばに宮本がいることを苦痛に感じて、宮本にそれを言ってしまう。宮本は怒りを爆発させる。村岡に、自分に、そしてこの世界のあり方に。

(引用:http://akinoriyuu.com/story.html)

Q 最初にこの映画のお話をもらったときの心境を教えてください。

A 純粋に「趣里さんに“ミク”をやってほしい」と言われたことが嬉しかったです。少し不思議な印象の役だったのですが、台本を読むとすっと入ってきて、すごくやりがいがあると思いました。

Q 監督から役柄や演技についてのお話はありましたか?

A この映画はプロデューサーの小林良二さんからいただいたお話なんですが、監督と一緒にわたしが主演した『東京の日』を観てくださって、“ミク”に合うと思ってくださったみたいなんです。だから「こうしてほしい」と言われるより、監督の持っている空気感と、台本の持っている世界観と、共演者のみなさんに導かれた感じですね。自然とああいう空気感になりました。

Q 最初に登場したときは、“ミク”は実在する女の子なのかな?と思いました。

A わたしも最初そう思ったんです。いないかもしれないですよね、“ミク”は。いるかもしれないし、小説の中だけの子なのかもしれないし、もしかしたらこの物語そのものが小説の一篇かもしれない……監督も「空から降りてきたような子で、実在しないかも」と言っていました。

Q でもバイトを始めたりして、急にリアルに……(笑)

A そうなんです、「あ、お金ないんだ」みたいな。地に足がついてない感じですよね。監督の求める“ミク”という少女はふわふわしているのに、たまに大人っぽいことも言う子で……自分で演じていても不思議な子でした。

Q 役作りで気をつけたところはありますか?

A 言葉が特徴的なので、言葉を大切にしました。あと、“ミク”は「あなたのことを良いと思っている」とか言いづらいことでもパッと言えるところがあって、外国人みたいなんですよね。わたし自身はそういうタイプではないので、嫌味っぽくなくそういうことが言えるように努力しました。お金を借りる屋上のシーンも、嫌味っぽいとキャラクターが崩れてしまうので、いかに邪気なく言えるか考えて取り組みましたね。

Q 撮影は順調に進みましたか?

A とても順調でした。天気の問題はありましたけど、監督はとても穏やかで。でも私が自転車に乗るのが苦手で、そのシーンだけ苦労しました(笑)。自転車に乗れたのが小学校3年生と少し遅めなので、今でもちょっと怖いんです。だから人がいる中を走るのは、ちょっとビクビクしちゃって。

Q 撮影中では、俳優・女優の先輩方と演技するシーンが多かったと思いますが、印象的なエピソードはありますか?

A みなさん本当に素敵でした。印象に残っているのは、プロデューサーで監督の奥様である福間恵子さんがお料理を作ってくれたことです。映画に出てくる料理全部、恵子さんが作ってくださった世界各国の料理なんですけど、それがすごく美味しくて。お弁当の時はお味噌汁も作ってくれて、なんだかほっこりと家族のような雰囲気を味わえて、居心地が良かったです。

Q 映画のタイトルは『秋の理由』。劇中にも秋の美しいシーンが多く登場しますが、趣里さんの秋にまつわる忘れられないエピソードは?

A 昔は、まつぼっくりやどんぐりをよく拾っていました。それを大切に保管していたら、虫がたくさん出てきた「うわー虫!」っていうのが想い出かな(笑)。だけど大きくなるとどんぐりを拾うこともないから、秋って見落としがち。でも今回はたくさんの秋に触れることができて、久々にしっかりと秋を感じることができた気がします。

Q 秋を感じられる場所に出かけることは?

A 本当にインドア派で出かけるタイプではないんですけど、行ってみたいのは京都。紅葉を見に行きたいんですが、人がたくさんいると思うとちょっと……(笑)。やっぱり身近に楽しめる“読書の秋”とか“食欲の秋”のほうが好きです。わたしの誕生日もあるし、一番好きな季節ですね。

あ、あと秋はファッションが楽しめる季節だと思います。ずっと着てなじんできたライダースが大好きで。それに黒いタートルに黒いスカートを合わせた、オールブラックでクールなコーディネートが定番。絶対ピンクとか選びません(笑)。最近は古着も面白いなって思います。

Q 最近買ったアイテムはありますか?

A 少し厚手のカーキ色ロングジャケットを買いました。“ミク”の衣装に少し近い感じの。

Q 好きな色はありますか?

A 黒をベースに、青とか赤を差し色に入れるのがお気に入りです。衣装ではかわいらしいものを用意していただくことが多いんですが、実はクールなスタイルが好きですね。

Q 元バレリーナらしい華奢な体つきなので、サイズ選びが難しくないですか?

A 靴はあまりないんですが、割と普通に買っちゃいます(笑)。洋服もSサイズでも全然いけるし、むしろ大きめにきたりすることも。あえてメンズサイズのシャツを、ダボッと着たりしますよ。

Q 服選びのコツはありますか?

A わたしはあまり背が高くないので、オーバーサイズのアイテムを着たときは、どこか別のところを締めるようにしています。でも本当は、バレエをやっていたことが関係しているのかわかりませんが、締めつけられる服が苦手で「楽そう」とか「稽古着に良さそう」とかで買っちゃうんですよね(笑)。

Q 『秋の理由』というタイトルから、『○○の理由』という風に趣里さんの秘密を教えてください。

A 女優になった理由、ですかね。バレエをケガで辞めざるを得なくなってしまってお芝居を始めて、それからずっとやり続けています。やっぱり苦しいこともいっぱいあるんですけど、自分が何かを表現して誰かに楽しんでもらうのが大好きで。それが自分にとっての原動力になっています。

わたしの作品を見てお客さんが楽しんでくれたり、何かを考えるきっかけにしてくれたりしてくれるのが理想ですね。自分がたくさんの作品に触れてそうであったように、エンターテインメントは生きるのに必要なものだと思うから……。

Q MINE読者へ映画の見どころを教えてください。

A この映画は、どこかに必ず響く言葉だったり、人生について考えたりするシーンがたくさんあると思います。恋人について、家族について、お金について、働くことについて、人の感情について……そんなことを考えるきっかけになったら嬉しいです。何にも邪魔されず、じっくりと作品の世界観に浸れるよう、ぜひ劇場でご覧ください。

<趣里さんプロフィール>

1990年9月21日、東京都生まれ。2011年、TVドラマ『3年B組金八先生ファイナル〜「最後の贈る言葉」4時間SP』でデビュー。映画や舞台にも積極的に出演し、2013年には主演した『おとぎ話みたい』でMOOSIC LAB 2013最優秀女優賞を受賞。11月からは舞台『メトロポリス』が控えている。

趣里Blog
趣里Twitter

<作品情報>

『秋の理由』

2016年10月29日(土)からK's cinemaほかにて全国ロードショー

作品詳細

ヘアメイク&スタイリスト:山崎惠子

<クレジット>
One Piece:To b. by agnes b.(トゥービー バイ アニエスベー)
Necklace:Raffia(ラフィア)KOBE
Earrings:Raffia(ラフィア)KOBE

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